留ブラの光と影『ダイジェスト版』
2時間程度で済んだ黒染金属製モデルガンについての事情聴取とは裏腹に、岐阜県警察科学捜査研究所による留ブラAPの鑑定結果に基づく1年に及ばんとする計7回の取り調べについて、当時のメモや記憶を辿り、その稀有な体験をなるだけ詳細に書き留めておきたかった。
そして最後に“あるお願い”で締めくくろうと思っていた。
しかしこのままではOGオーナーの皆さんに余計な不安を強いてしまうと判断、ダイジェスト版をここにまとめ『留ブラの光と影』を早々に完結させることにした。

2009年12月9日午前の家宅捜索のあと、午後からはじまった最初の聴取で、担当刑事からAPの試作品は他の黒染金属製モデルガンとともに科捜研に送られ、その鑑定結果を待って話を訊くことになると言われた。
それから2ヵ月と2週間後の2010年2月23日、鑑定後はじめての聴取が行われた。
下呂温泉の別荘での押収品目録に記された模造けん銃様のもの(黒染金属製モデルガン)は当然のことながら模造銃とされたが、昭和46年の法改正後に不正に購入したものではなく、大半が父の遺品であり、残りは少年時代からの私物だったため、また改造等の痕跡もないため、聴取はスムーズに終わった。
問題は留之助商店で押収されたAPがX線マイクロアナライザーにかけられた結果、レジン製グリップ以外はすべて金属製と断定され、模造銃の指定を受けたことだった。
これには一瞬言葉をなくしたが、島田英承さんがレジンやデルリン樹脂製パーツをリアルに見せるため塗料に金属粉を混ぜて仕上げたことを思い出し、その結果、誤った検査結果が出たのではないかと説明して再検査を強くお願いした。
この時から店主の経歴にはじまり、留ブラを造り販売に至るまでの動機や状況などを訊ねられるままに話すこととなった。
翌週の3月3日、2度目の聴取でAPが再検査に出されると知らされ溜飲が下がる。
しかしそれからが針の筵だった。
延々と8ヵ月、何の音沙汰もないのだ。
ストレスからか血中タンパクが減少しネフローゼ症候群を発症しかけた。

しかしその間、STGAマーク付きで発売されるPROが指針となり、時間をかけてある品物を準備できたのは不幸中の幸いだった。
OGの樹脂製チャーターアームズ・ブルドッグはスナッブノーズという設定で、その先に金属製のバレルジャケットを取り付けている。
PROとの部材構成上の大きな違いはその部分だけだ。
そこで島田さんと徳信尊さんにはABS製のバレルジャケット、通称リコールバレルの製作に入ってもらった。
再鑑定の結果がクロと出て、その後の聴取のあと調書が検察官送致となり、結果、そこで模造銃と判断された場合、留之助商店がとるべき道はOGオーナーのみなさんのご負担を最小限に留めることだろう。
それにはPROの部材構成に準じ、OGを改良することが最善の策だと考えた。
そのリコールバレル合計200本は5月に出来上がった。

「いたずらに結論を延ばしているわけではない。より重大な事犯を優先するあまり、ブラスター銃の検査が後回しにされているだけで、けっして他意はない。そろそろ結果が送られてくるはずだ」
晩夏のころ、家宅捜索の際の主任刑事から電話をちょうだいした。
それからまた2ヵ月はたっただろう、11月9日、科捜研の再検査後はじめての、待ちに待った、通算4度目に当たる聴取が行われた。
無残にもバラバラに切り刻まれたAPの写真を見せられた。
今度は蛍光X線元素分析装置にかけられ、金属の含有率が投影面積42%、体積45%、質量80%
となり、見るからに銃に似ているという理由で模造銃とされた。
結論は同じだったのだ。
店主はしかし玩具銃における金属の含有率が何%以上だと模造銃と言われるのかを知らないし、明文化されたものを読んだことさえないが、余計な主張は控え、鑑定結果を真摯に受け止めて、担当刑事の質問には正確に答えるよう努めた。
その後、11月9日、16日と聴取は続き、12月2日の最後の聴取のあと調書に母印を捺したときは、刑事さんを相手に延々と留ブラ開発ストーリーを語ってきたような感慨を覚えたのだった。

榎本店長も3度ほど聴取を受け、近く調書が整い次第、母印を捺すことになっている。
わずかな期間ではあったがAPが店長の居住する留之助商店の建物内にあったということで、模造銃所持の書類が作られる。
徳さんはあくまでも留ブラの原型師であり、部材の決定には一切関係していないため、家宅捜索はおろか、聴取も免れた。
部材構成や製造に関するアドバイザーでもある島田さんは、来週、店主の供述の裏付けのために高山警察署の担当官の訪問を受ける。
OGキットは、今回の捜査の対象外だと聞いている。
検察庁でAPが模造銃に指定された場合、OG完成モデルが規制の対象となるが、店頭と通販でそれを一手に販売したハリコレ・ギャラリーには、まだ警察からの連絡はない。

リコールバレルについてのお願い

留ブラOG完成モデルを対象に、メタル風に塗装したABS製バレルジャケットとの交換サービスを実施いたします。
通販でご購入のお客さまにはハリコレ・ギャラリーより直接書面で連絡がございますので、いましばらくお待ちください。
また連絡先が定かでないハリコレ店頭で直接完成モデルをお買い求めのお客さまや、その他何らかの方法で譲り受けられたオーナーのみなさまは、info@hollywood-japan.jpまでお申し出ください。
同じく交換サービスさせていただきます。

留之助オンラインより留ブラOGキットご購入のお客さまにも、順次、リコールバレルをお届けいたします。
また2008年12月13日のハリコレでのプレビューの際、キットを店頭購入されたお客さまをはじめ、リコールバレルに関するご質問等は、info@tomenosuke.comまでご連絡ください。
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by tomenosuke_2006 | 2011-01-06 20:09 | 留之助ブラスター
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