留ブラPRO、限定黒モデル。
撮影開始が目前に迫ったころ、シド・ミードがデザインしたヒーロー用未来銃の採用が見送られ、代替案もなく、デザイン・チームは焦躁しきっていた。
そこへプロップ部門のスタッフがスチームパンクな外見の大型ハンドガンを持ち込んだ。
発火できるようチャーターアームズ・ブルドッグを基幹部に置き、ステアー・マンリッヒャー・ライフルのパーツをはじめ通信機の端子ネジやレザークラフトで使うスタンピング・ツール、その他、アルミやプラスチックの手作りパーツなどで入念にビルドアップされた1点もの。
熟練の、しかもSFマインドを有するガンスミスでなければ造れない未来を望むそのカスタム・ガンは、スタッフがハリウッドに点在する映画TV用のファイアアームズ・レンタル会社を巡り探し当てたものだった。
それを見せられたリドリー・スコット監督は二つ返事で承認、未来的な発光ギミックを付け足すよう求めたために買い取られ、プロップ部門がLEDのデコレーションを施すことになったのだった。
というのは店主の勝手な妄想である。
ポール・M. サモンの著書『メイキング・オブ・ブレードランナー 』の記述にあるプロップ・マスターのテリー・ルイスがブラスターを製作し、メキシコ人の職人が実際に作業に当たったとはにわかに信じ難いからだ。
1970年代から90年代にかけて映画プロップの世界で働いてきたルイスの経歴を見る限り、とりたてて銃に拘りがあるとは思えないし、あれだけの意匠を凝らしたブラスターが撮影前の短い期間に急造できるはずがない。
ルイスはプロップ部門の長としてカスタム・ガンをヒーロー・ブラスター用に改造したり、維持管理する責任者だったと見る方が順当だ。
メキシコ人職人はおそらくLEDギミックなどを後付けする係だったのだろう。
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プロップ部門で最初に行われたのは買い取ったばかりのカスタム・ガンを型取り、警官が携行したりロングやアクション・カットで使うダミを複数個作ることだった。
それは5発のLEDが増設されるまえのマンリッヒャーのオリジナル・マガジンをはじめ、LED球が装着されるまえのレフトカバー上部のスタンピング・ツール様の金属棒(その後ファンの間でレーザー・サイトと呼ばれるようになる)やハリソン・フォードの大きな手に合わせて先端上部がトリミングされるまえの平らなままのグリップエンドを持つ漆黒の無可動モデル、別名投げ捨てプロップだった。
それを留ブラPROで再現すべく準備を進めている。
先に発売したPROがヒーロー・モデルなら、こちらはポリス・モデルとでも言えるだろうか、仲間内では黒モデルと呼んでいるVer.1.5に当たる製品だ。
先週、マルシン工業さんでマガジンとステアーの鳥マークの最終図面を承認し、金型製作を正式にお願いした。
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by tomenosuke_2006 | 2011-05-26 14:52 | 留之助ブラスター
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