商標登録。
お店を開業するまえから何を心配しているかって、そりゃぁ、もう、メジャーになったときのことである。
気楽に使っている「留之助商店」とか、いまはまだ未公開の「取扱商品を総称する造語」を、じつはすでにだれかが特許庁に商標登録してたりすると、他人の権利を侵害することにもなり、場合によっては使用差し止めや損害賠償を請求される。
それよりもいちばんヤなのは、当店のユニークな、めくるめく、興味本位といってしまえばただそれだけの、ただし分かる人には絶対分かる特有の味(スペシャルテイスト)が広く世界に知れわたり、当店の名前を騙(かた)って真似をしようとするヤカラがあらわれることなのだ。
ちなみに留之助=トメノスケとは、明治19年(1878)に生まれ、店長1才の昭和29年(1954)に没した祖父の名である。
じつに厳格で、文学を愛し、高山市がまだ大野郡高山町だったころに最年少町会議員となり、その後も市会議員を何期かつとめた。
趣味は謡(うたい=謡曲)。
しかし生まれつきの音痴で、得意の芸事を披露するたびに、まわりで爆笑が巻き起こるそのわけを知らぬまま、この世を去った。
1ダースほど子宝に恵まれるが、我が子を抱いたり、あやすようなことは一度もなかった。
精力旺盛なれど家庭的ではなかった?
最初に抱いた赤ん坊が生まれたての店長こと、このワタクシだったとか。
祖父も年をかさねて、晩年は丸くなったのだろう。
赤ん坊の店長の口の中を見て、「わりゃ、赤ん坊のくせに、舌べろが生えちょるぞ」と、マジで驚いたらしい。
舌も歯のように生えると思っていたのか。
頭が悪かった?
ともあれ、反抗期をむかえた少年時代の店長は、いまごろじいさんが生きてれば、お前みたいな奴はとっくに勘当されていると、よくいわれたものである。
そういう祖父の名を店名としたことに、とくに深い意味はない。
語呂のよさ、レトロな響き、商品イメージとのギャップが面白くて。
かいつまんでいえば、そんなところだろう。
商標登録はネットで日本国際商標特許事務所の富樫さんにお願いすることにした。
商標登録出願時の費用(つまり特許庁に審査を依頼する費用)が、特許印紙代21,000円+手数料52,500=73,500円×2件で、147,000円。
ジャパンネット銀行に残高あったかな。
これはあしたにでも送金しなくては。
さらに後日、商標登録時の費用(商標登録代)が、特許印紙代66,000円+手数料38,000=104,000円×2件で、208,000円もいる。
オモチャの仕入れに充てれたら、楽しく買い物ができそうなんだけれど。
商標登録。_a0077842_2134174.jpg

by tomenosuke_2006 | 2006-07-10 21:39 | 留之助商店計画
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