本町3丁目をキャスパー・ストリートと命名しました。
a0077842_22513160.jpg店主は略称するのが好きかもしれない。
省略しすぎて、理解してもらえないこともしばしばだけど。
「エリック・クラプトンのコンサートのあとプラダを着た悪魔を観た」は、「エリクラのあとプラダ魔を観た」になる。
昔のオモチャはムカシモチャ、大きいオモチャはオッキモチャ、玩具みたいな芸術みたいなオブジェモチャ。
エンドスケルトンはエンスケだし、ブレードランナーはブレランだし、ナポレオン・ソロはナポソロと呼んでいる。
自分がいちばん先に言い出したなんて威張る気は毛頭ないよ。
ほかにも同じようなことを考える人がいたって不思議じゃないし、そういう人とは意気投合しそうな気がする。
略称と同じくらい、ニックネームを考えるのも好き。
ペインキラー・ダニーをイタミドメ・ダニーと呼んでみたり、ポール・スミスのダンディ・ダニーはドンガバチョ・ダニーだ。
自信を持って、これぞ店主のオリジナルといえるものもある。
20数年前に書いた本『超SF映画』の“超”。
英語のveryに匹敵するひと文字のつもりで使ったわけだけれど、この本が出版されたあとに、チョーかっこいいとか、チョーうまいとか、チョー○○という表現が使われるようになった、ホントだよ。
SFXという呼称を店主が編み出したという人もいるけれど、それは正確じゃない。
SFXの3文字は1970年代の終りごろ、ハリウッドの現場で使われるようになっていたし、SFビジュアル雑誌のSTARLOGは同じころSpFXのタイトルで特撮映画を紹介していた。
ただしアメリカでは誰一人それをエス・(ピー)・エフ・エックスとイニシャル読みする人はいなかった。
皆がみんなスペシャル・エフェックスと言っていた。
そういうSFXをエス・エフ・エックスと呼んで本のタイトルに使った最初の人が店主だったというだけ。
ただしSFXを書名にするまでがイバラの道だったんだ。
企画を持ち込んだほとんどの出版社から「ワケの分からない横文字なんかより特撮を使え」とか、「まるでセックスみたいでおかしい」と猛反対された。
でも負けるわけにはいかなかった。
なんたってハリウッドの現場に取材した日本で最初の特撮本になるはずだったし、そういう意味でも使い古された特撮という文字だけは本に載せたくなかった。
新しい呼称が必要だったんだ。
若かったから、もしSFXがダメなら本なんか出なくたっていいと思い詰めた。
3年がかりで取材した山ほどの情報を、だったら棄ててもいいと覚悟するまでになっていた。
そんな店主の窮状を見かねて助け船を出してくれたのが講談社の伝説の編集長内田勝先生だった(内田先生についてはリンク先をぜひご参照ください)。
おかげで店主の本はバカ売れ。
SFXブームが巻き起こり、いつの間にか特撮という言葉は死語になってしまった。
ばかりか、あらゆるメディアがSFXをネタに特集を組み、書店の新刊コーナーにはいろんなSFX本がならぶようになった。a0077842_847183.jpg
ふう、話がどんどん横道にそれちゃうなぁ、昔話をしてる場合じゃない。
留之助商店がある高山市本町3丁目を、この度、キャスパー・ストリートと勝手に命名したっていうこと、それを伝えたかったんだよね。
南北に1丁目から4丁目までつづく本町通り(赤いフリーハンドの線)は地元では本町商店街といって、郊外に大きなスーパーやショッピングセンターができるまで唯一最大の商業地区だった。
どこにでもありそうな話だけれど、大駐車場が完備して何でも揃う便利なショッピングセンターの進出で古い商店街からは客足が遠のき、徐々にさびれていった。
右の地図の水平に走る黄色の道(158号線)より下(南)の1丁目、2丁目は、それでも陣屋前の朝市や古い町並みを近くにひかえ、大きな旅館があったり、観光客も多く、地場の名産品を売る店が軒を連ね、観光商店街としてすっかり活気を取り戻している。
158号線より北が3丁目と4丁目。
観光客の動線からものの見事にはずれて、突然、人通りはまばらになる。
とくにピンクにかすれた線の3丁目は大半が店じまいしたり、取り壊して有料駐車場になったりで、留之助商店が位置する中ほどは悲しいくらい歯抜けの状態だ。
それぞれ1丁目から4丁目まで4つの商店街が独立して通りを運営しているから、たとえばクリスマスの飾り付けにもバラつきがある。
とりあえず1丁目、2丁目は潤ってるんだね、電飾は派手だし、活気に満ちている。
4丁目もキレイだ、がんばってるのが伝わってくる。
問題はぼくらの3丁目。
予算がないという理由で、この通りだけ電飾は省略され、目立つクリスマスらしい装飾もなく、灯が消えたように暗い。
なら自分たちだけでもと思ったら、アーケードの柱や歩道は勝手に使うべからず。
3丁目商店街の理事会で承認受けてからじゃないとダメと、難しいことを言われてしまった。
むかしキャスパー(上のモノクロ写真)という、気が小さくてやさしいお化けの子供が主人公のアメリカ製TVアニメがあった。
1995年に公開された実写とCGの合成映画キャスパーはそのリメイクだけれど、あとは言わなくったって分かるよね。
ゴーストタウンじゃ、いくらなんでも自虐的だし、幽霊通りなんていうと怖いのが出てきそう、だからキャスパーをよろしく。
キャスパーはほかのお化けとちがって、人をおどしたり怖がらせるのが苦手で、いつも仲間はずれの孤独な存在。
キャスパー・ストリートも人にアピールすることをあきらめちゃったのか、とても控え目で影が薄い。
まるでキャスパーたちアニメのお化けが透けて見えるみたいにね。
キャスパー・ストリートの留之助商店です・・・これから自己紹介するときは、こんな感じでいきたいと思います。
by tomenosuke_2006 | 2006-11-27 10:09 | 留之助商店計画
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