ロン・イングリッシュの『惨めな表現主義』。
a0077842_18362699.jpgJIPデザインのMC Donkeyといえば、2006年のSDCCに登場するや限定150個が2日間で完売してしまった幻のフィギュア(当店に1個のみ在庫有り)。
笑顔の表の顔と死神の裏の顔を、文字通りフィギュア頭部の表と裏に持つ皮肉でちょっと不気味なデザインは、ジャンクフードで財をなすマクドナルドを揶揄していること一目瞭然だ。
で、去年のSDCCではとうとう獄に繋がれ手かせ足かせを嵌められたGIDのMC Donkey(右)が限定販売されたりして、笑ってしまった。
ところで政治システムやグローバル企業の不徳を暴くノンフィクション小説や映画、たとえばカナダの『ザ・コーポレーション』(2005年日本公開)とかマイケル・ムーア監督の一連のドキュメンタリーなど、とりあえずお勉強のつもりでチェックするようにしている。
2004年の映画『スーパーサイズ・ミー』も同じような気持ちで観た。
1日に3回、30日間、マクドナルドのファストフードだけを食べ続けたら病気になっちゃうよっていうのを、監督のモーガン・スパーロック自らがモルモットとなり撮り上げたわけだけれど、他の映画が権力や資本力の傲慢をみせてムカつかせてくれるのに対し、こちらは胃がムカムカするという点で異色だったなぁ。
毎日マック(MC)ばかり食べているオバカさん(そんな人っている?)に警鐘を鳴らす勇気の映画と解釈しました。
a0077842_1843833.jpgその題名、スーパーサイズとは、映画が話題になると同時にあっちのMCから消えてしまった特大セット・メニューのこと。
で、消えたメニューの代わりに誕生したのがアメリカ・オブジェモチャ界のモーガン・スパーロック(と言っちゃってよろしいでしょうか)、画家であり写真家でありミュージシャンでもあるロン・イングリッシュ作のおデブ・ピエロ、MCスーパーサイズだった。
JIPのMC DonkeyがMCの搾取をフィギュアの上に具現したのに対し、イングリッシュはMCのアイコンを取り返しのつかないほどにデブらせて、アメリカの肥満率を高める最たるもののひとつ、MCそのものに脂肪の責め苦を与える。
ま、巷に溢れ返るアンチ大企業っていう庶民心理をオブジェモチャが代弁してるってことにしときましょう。
たまにはビッグマックとか、あの塩味のきいたフレンチフライを食べたい衝動にかられ、そのときは必ずコーラのLサイズをいっしょにオーダーする店主には、これ以上偉そうなこと口にする資格などございません。
それよりイングリッシュの一連のフィギュア、留之助にはひとつも置いてない。
っていうか、イングリッシュ作のベアブリック400%や100%も出てたりして、けっこう日本では有名(?)、いろんなお店で売ってるからね。
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でも、彼のアメリカで出版されたばかりの作品集は、どこよりも早く留之助書店に入荷する予定だよ。
アメリカの偶像マリリン・モンローの豊かな胸に、もうひとつの象徴ミッキーマウスの顔をコラージュさせた絵はあまりにも有名だけど、つまりはこの本、絵画あり、写真あり、絵と写真のコラージュありのイングリッシュ作品の集大成、彼の感じるアメリカがテーマになっている。
去年パリのMOCAやNYのホウィットニー美術館で展示されて話題を呼んだ新作が中心だとか、書名はABJECT EXPRESSIONISM(惨めな表現主義)。
ハードカバー、184ページ・オールカラーにご期待くださいね。



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by tomenosuke_2006 | 2008-01-15 20:13 | 書店入荷新着情報
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