1930年代版シンクレア・ブロントサウルスの謎が解けました。
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1933年、シカゴ市制100年を記念しThe Century of Progress(センチュリー・オブ・プログレス=進歩の世紀)のテーマのもと、ミシガン湖畔で大々的に開催されたのがシカゴ万国博覧会。
その一角に最多で1日79000人、月平均100万人がつめかけたというSinclair Dinosaur Exhibit(シンクレア・ダイナソア・イクジビット=恐竜展覧会)があった。
Sinclair Dinoland(シンクレア・ダイナランド=恐竜庭園)が公開された1964年のNY万博からこのシカゴ万博まで、時を遡りながら石油会社シンクレアが産み落とした恐竜の名残を、たとえば大小さまざまなフィギュアやスーベニア、パンフレットや雑誌広告などに探し求めてきたが、シカゴでのブロントサウルスの勇姿をとらえた1枚のポストカードを手に入れてからというもの、ある疑問が首をもたげ、1日も早くそれを解明しないことには気が散ってオブジェモチャ稼業に専念できなくなっていた。
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これがそのポストカードである。
シカゴのR.H.D.社が印刷した万博公式ポストカードの1枚で、人口着色の懐かしい風合いがじつによい。
宛名面には必要最小限のキャプション "Official Post Card of A CENTURY OF PROGRESS"と "147. The Sinclair Exhibit" の文字に加え、著作権のクレジットがあるだけ。
おそらく "147" とは何百種類も作られた公式ポストカードの通し番号だと思われる。
いずれにせよ人着写真を詳細に観察するまでもなく、これはレトロ恐竜のメーキング記事に引用したポストカードのブロントサウルスとは首の向きがまるでちがうのが分かる。
その時の画像は資料用にアメリカから取り寄せたポストカードをブロウアップした市販ポスターだったのだが、真相が本物のポストカードの宛名面に隠されているような気がして、秘かに発掘の旅(eBayの中を探し回る)を続けていたのだった。
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首の向きが異なることから首をもたげることになったある疑問とは、まさか動いたのかもしれないということ。
シカゴ万博のブロントサウルスは世界最初のアニマトロニクス恐竜だったのではないか。
1964年の恐竜庭園のそれはFRPで精巧に再現された微動だにしない全天候型の原寸大恐竜標本だったが、それより30年もまえの恐竜が機械仕掛けで動いたとしたら、もはやそれはディズニーランドのウエスタンリバー鉄道の父であり、ユニバーサル・スタジオのジュラシックパーク・ライドの祖父に当たる。
幸運にもポストカードはひと月もたたないうちに出土し、昨日エアメールで到着した。
推測どおりの展開、なんといまから75年もまえの人たちが動く原寸大恐竜を目の当たりにしていたことを証明するキャプションが、シンクレア社製のポストカードの宛名面に印刷されていたのだ。
the largest animated animal in the world(世界一巨大な生きているかのように動く動物)とあるではないか。
さらに先に紹介したタブロイド紙、シンクレア社発行のBIG NEWSにくまなく目を通すと、機械仕掛けで動いたのはこのブロントサウルスのみで、長い首だけではなく尻尾も振ったことが判明した。
どんな構造の機械だったのか、動力や歯車にシンクレア・マシンオイルが使われたかなどは一切不明だが、ひとまず謎は解け、悩みのあまりない普通の暮らしにやっと戻れたのだった、よかった。
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by tomenosuke_2006 | 2008-05-27 23:59 | ムカシモチャ
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