SWINDLE16、17号、同時に入荷。
ちょっと都会なセレクトショップではアパレルの他に、それらしいCDとかコーヒーテーブル系の洋書を売ってたりする。
外見だけでなく知性の栄養になるものも提供しようってことでしょうか、食品業界でいうところの食育みたいなもの(この際だから着育とでも呼ぼうか)がスタンダードになって久しい。
けれどビジネスとして成功しているようには見えない。
なんとなく片手間、どう見ても添え物、販売員さんもとくに勉強しているふうでもなし、衝動買いやついで買いをあてにしてちゃ採算が合うはずもない。
賢い消費者は専門店へ行くし。
その専門店にだってスッゲーと思わせる販売員さんのなんと乏しいことか。
アップルストアのナイスな対応も悪くはないけれど、秋葉原の雑居ビルの細い階段を上がって右の小さな店で「お前には分かんねぇだろう」みたいな横柄な態度でColor Classic IIをVGA・PowerPC化して売っていたお兄さんが懐かしいわ。
待てよ、話がけっこうズレてしまった。
つまりだね、留之助は書店なんていってオンラインショップを立ち上げてはみたけれど、片手間に陥ってはいないかと、オブジェモチャのテイストに通じる書籍類を厳選し、ちゃんと紹介できているかと自問自答してみたくなったわけ。
だってセレクトショップの書籍コーナーと大差ないんだもん、売れ行きの点で。
とくに好きで仕入れているのに利息のつかない定期積金のごとくバックナンバーが貯まる一方のSWINDLE、その16号と最新17号が入荷してしまった。
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ハードカバーの発行をやめたようで、16号からリーズナブルなソフトカバーが送られてくるようになった。
このプライスで見応え十分の160ページが手に入るなんて、いままでハードカバーを押してきたけれど、これはこれで正解かもしれない。
16号はいつものアメリカからイギリスへ飛び、ロンドンのポップカルチャーを徹底取材している。
開業したばかりの日本式カプセルホテル“YOTEL”のルポから、最近のストリートを賑わすタイポグラフィ・グラフィティや80年代からロンドンを根城に活躍しいているグラフィティ界の重鎮CEPTの作品集、ほかにも音楽、ファッション情報などくまなくだ。
いまいちばん旬な女流画家として採り上げられているロンドン育ちのムスリム(イスラム教徒)、Sara Maple(サラ・メイプル)の作品がこれまた反骨で面白い。
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ベティ・ブープが表紙の17号はアメリカに戻り、とくにLAネタを連発する。
イーストLA(あまり治安がよろしくないエリア)で流行っているベティ・ブープ現象の謎に迫ったり、我らがゲイリー・ベースマンアマンダ・ヴィゼルの近況が載る。
内、単色の一見地味なページだけれどゲイリーの記事は異様なオーラを放っている。
彼がミックスドメディア作品に引用するためこつこつと集めてきたビンテージフォトの中でも、子どもたちがハロウィンの奇怪なマスクと衣裳で仮装した写真だけを抜粋して見せる、ただそれだけなのに圧倒的にゲイリー・ワールドなのだ。
ここではもったいないから何も見せない、見たい人はSWINDELを買いなさい。
買って“玩育”、頭の栄養補給に励みましょう。
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記事のタイトルは「このアーティストの作品は可愛らしく見えるかもしれませんが、成人指定です」。
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by tomenosuke_2006 | 2008-08-31 05:41 | 書店入荷新着情報
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