サム・フロレスの最高にして最大のフィギュア。
一度見たら忘れられないSam Flores描くあの大きな手と、同じくらい大きな足のキャラクターたち。
一見、カンガルーの親戚かと思ってみたり。
けれどあの特徴的な手は、作者の言葉を借りるならウェルカミング・ハンドというらしい。
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メキシコ系アメリカ人のサム・フロレスは17年前ニューメキシコからサンフランシスコに移り住み、独学でイラストレーションの腕を磨いたストリート叩き上げのアーティストだ。
同世代のシェパード・フェアレイテディ・トゥループ・シリーズ3に参加した同じSFのアーティスト、ジェレミー・フィッシュらとともに語られるサムだけれど、ふたりにくらべると作風はじつにクラシカル。
世紀末芸術アールヌーボーの画家、アルフォンス・ミュシャの影響を受けたという優雅でエキゾチックな作品が目を引く。
くっきりとした線で綴る背景や人物をとりまく植物群の美しさ、ミュシャ以上に力強く色彩豊かでもある。
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そんなサムがオブジェモチャ界にデビューしたのは2006年、しばしば彼の絵に登場する女性Fatima(左上)の立体化作品を引っさげて。
お行儀良くウェルカミング・ハンドをまえに組み、うつむき加減でたたずむ東洋女性、ドレスのタイガー柄にヌーボーの片鱗をうかがうことができる。
2007年にはSTRANGEcoからTiger Babyが発売されて、ますますサムの株は上がることに。
虎のキグルミを着けた少年が魂を吸われて虎の子になりきる、そんな不思議漂う高さ7インチ(18センチ)のフィギュア、限定50個から350個まで異なるカラーで数種類が発売され、あっという間に市場から姿を消した。
で、この9月に出荷予定の最新作Dragon Boyも一連のサム・フロレス・モチャ同様、抑えにおさえた限定生産。
すでにアメリカ本国では予約販売が開始され、発売まえに売り切れるのではないかとさえ言われている。
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ドラゴンボーイは3つのパーツで構成されるユニークな新作だ。
竜神の衣裳を着けた少年と、アーチを描く胴体にツンと立った尻尾、その3点を一定の間隔をおいて並べると、水面か、あるいは雲の上の光景のように、ひとつに繋がって見える。
少年の高さが10インチ(25センチ)ということは、きれいに並べて飾るのに50センチ以上のスペースを要する大作でもある。
アレックス・パーディのウォーラス・ライダーに次ぐ、UPPER PLAYGROUNDとThe Loyal Subjectsのコラボ第2弾、品切れになるまえに前金で12個、確実に押さえました。
下の画像はドラゴンボーイの原案になったと思しきサム・フロレス作品、参考までに。
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by tomenosuke_2006 | 2009-06-16 21:49
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