ドローン、ドローン、ドローン。
もしくはヒューイ、デューイ、ルーイ。
SF映画史上、その暗い内容で強く印象に残る『サイレント・ランニング』(1972年)に登場した、そのユニークなデザインとほほ笑ましい仕草で忘れることのできない小型二足歩行ロボット(劇中ではドローンと呼ばれた)3体のニックネーム、それがヒューイ、デューイ、ルーイなのである。
植物が絶滅してしまった地球を遠く離れ、巨大宇宙船バレーフォージ号のドーム状の温室で木々や草花を育てる乗組員のひとりが、ドナルドダックの3人の甥っ子の名前をとって命名したのだった。
監督は言わずと知れたダグラス・トランブル。
『2001年宇宙の旅』(1968年)のSFXクルーとしてスタンリー・キューブリックに招かれ、『未知との遭遇』(1977年)や『ブレードランナー』(1982年)などでSFXスーパーバイザーをつとめたあと、10年ぶりに2度目の監督作『ブレインストーム』(1983年)を発表した希代のビジュアリストだ。
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トランブルが創案した3体のドローンは、『メトロポリス』(1927年)のマリアや『禁断の惑星』(1956年)のロビーの如く、アイコニック・キャラクターとして永遠である。
実際、劇中のこれぞ名場面というカットのほとんどは、ドローンなめの絵ばかり。
トランブルの演出は人間よりドローンたちに感情移入したかのようだった。
戦闘で下半身を失ったベトナム戦争の傷痍軍人Cliff Potts、Ron Rifkin、Jesse Vintの3人が、それぞれヒューイ、デューイ、ルーイを演じ、およそ9キロのロボットスーツの中に身を潜め、脚部に腕を入れて、本当は二腕歩行したのだった。
そのワンオフのプロフェッショナル・ビルドのミニチュアがMONSTERS IN MOTIONで売り出されたんで、さっそく購入したというのが、今回の話のオチ。
いずれ到着したら完成品ガレージキットの展示即売用ショーケース(当店でいちばん売れ足スローな棚)に飾るつもりだ。
もちろんこれは以前発売されたWILCO MODELSのキットではないし、バレーフォージ号のインテリアを彷彿とさせるディスプレーベースも付いてくる。
ところでジョーン・バエズってご存知ですよね。
ボブ・ディランの育ての親にして姉貴分、ツール・リバイバルの先頭を行ったフォーク歌手のあの人の歌声がエンディングに流れて感動したものです。
DVDはおろかビデオソフトもまだない1970年代の終わり、日本未公開の『サイレント・ランニング』が観たくて観たくて、ついに16ミリの海賊版フィルムをアメリカのコレクターから譲ってもらっての、ウルウルでした。
e-mailもPayPalもなくて、よくもまぁ高額な個人取り引きをしたものだと思います。
いまならYouTubeでいいとこ観れちゃうんですよね。


by tomenosuke_2006 | 2009-11-14 13:25 | Sci-Fi Classicモチャ
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