10日はスーフェスでChris Walasと再会を果たす。
5、6年前に一度のぞいたきりで、とんとご無沙汰だったスーフェスを訪ねた。
クリス・ウェイラスがゲストで参加すると知り、旧交を温めるには絶好のチャンスだと思ったから。
先月やっと届いたVOLVO XC60で雪の平湯峠越えもしてみたかったし。
クリスと最後に会ったのは、彼がスペシャル・メーキャップとクリーチャー・デザインを監修した『ザ・フライ』(1986年)のキャンペーンで来日したときだから、20年以上も前、店主がLAを引き払い帰国して間もないころのことだ。
配給会社の20世紀FOXから誘われ、たぶんキネマ旬報の特集記事用だったと思う、帝国ホテルのクリスの部屋でFOXの宣伝マンをはじめキネ旬の編集者や通訳の戸田奈津子さんらも同席してのインタビューとなった。
昔から気味が悪いながらも整然とした、なるだけシンメトリックなデザインの怪物を良しとする店主には、クリスの野心に満ちたフライの造形はロブ・ボーティンのザ・シング同様に受け入れがたく、インタビューは通り一遍の質問に終始した。



むしろそのあとの、店主夫婦がクリスを連れて向かった銀座椿山荘でのやりとりが忘れられない。
今回の来日が夫人同伴でないことに胸騒ぎを覚え、ミセス・キャロル・ウェイラスについて訊けないでいる我々の気持ちを察したようだった。
席に着いて間もなく、最初の飲み物が運ばれてくるまえに、突然、悲痛な面持ちで離婚したと切り出したのだ。
クリスだけでなく、キャロルとも、まるで姉弟のような付き合いをしていたから、離婚とは無念だった。
ふたりが北カリフォルニアに買ったばかりの家に新婚旅行で数日滞在させてもらったときは、毎日、彼女のガイドで観光ツアーを楽しんだ。
ヒッチコック映画『めまい』のロケ地になったというレッドウッドがおい茂るミュアウッズ国定公園では深い静寂になごみ、その森の先に突如広がるミュアビーチでまだ冷たい3月の風と戯れた。
カルフォルニア・ワインのメッカ、ナパバレーで酔っ払ったり、サウサリートの鉄板焼きレストランではサムライがステーキを焼くのをはじめて見た。
ふたりが『グレムリン』(1984年)の撮影でLAに滞在していたときも、もちろんよく会った。
ときには打合せで遅くなるクリスを残して、3人で出かけることさえあった。
親しくしていた友人夫婦の破局は、彼らとのそれまでの良好な関係にも影を落とし、日本とアメリカという隔たりもあって、ますます縁遠くなってしまったのだった。
そして正確には23年ぶりの再会。
突然の来訪に驚き、サイン会そっちのけで店主を抱きしめるクリスだった。
固い抱擁で23年のブランクが一瞬にして縮む。
あの頃がついきのうのことのように思える。
ともに21才をあたまにふたりの子の父親となり、おいそれと語り尽くせない経験も積んだ。
とにかくきょうはお互いの無事が確認し合えただけでも十分だった。
夏、彼が住むサンタバーバラを訪ねることを約束してスーフェスを後にした。
Seeing you again has made this trip all worthwhile=君との再会が今回の旅行を価値あるものにしてくれた。
別れ際のクリスの言葉に、店主はこう返した。
I look forward to reviving our friendship very much=君との友情が復活することを楽しみにしているよ。
a0077842_2135527.jpg
a0077842_21364673.jpg

by tomenosuke_2006 | 2010-01-11 23:59 | TV・映画・ビデオ
<< シッポなし、KNUCKLE J... Aloha Maile、今度は... >>