2007年 11月 24日 ( 1 )
セクシー、スケアリー、エグッ。
きのう画集や写真集などゴソッと入荷したものだから、眠れぬ一夜を過ごしました。
どれもこれも面白くって眠れない、きっと売れ残るだろうなぁと思うともっと眠れない。
とうに自覚してますよ、店主が面白いと感じるものは必ずしも大多数のみなさんにウケるとは限らないってこと。
とにかく在庫も増えたし、入荷新着情報も煩雑になってきてることだし、この際だ、書籍やポスターやDVDなどを専門に扱う留之助商店の支店を近くオープンすることに決定!
とはいってもオンラインストアをもうひとつ用意するだけのことだけれど、今月中にスタートさせたいと思ってる。
その名も、留之助書店、あまり面白くないか?
とにかく早めの商品紹介をさせてもらうからね。
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最初はセクシーな1冊、Vernaculis By Ragnar。
これは通称ラグナーの名で知られるLAベースの画家でグラフィックデザイナーで漫画家のBrandon Ragnar Johnsonによる通算5冊目の画集であり、大評判の前作Chromaphileの続編ともいうべき内容だね。
出版早々LAタイムスで「あんぐり、アゴがはずれそうになるくらい素敵な絵が次から次に飛び出してくる」と紹介された。
SHAGとよく似て、カリフォルニアの過ぎ去りし時代の眺めを大胆な色彩と清楚な線を用い、より肉感的でセクシーにグラフィックを利かせて表現するのがラグナー。
そのとても1960年代的な雰囲気をモッズ・ピンナップなんて呼んでもいいかもね。
ラグナーの絵をもとに作られたポリストーン・スタチューのことを傷んだ物体のオアさんが1年以上もまえに紹介してらしたけれど、もう手にされたのかなぁ、店主も欲しい。
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お次はちょっとスケアリーな、Visions From Within The Mechanism by Jeffery Scott。
店主、“From Within”っていうセンテンスに過剰反応する性質だ。
心身ともに圧倒されたデイヴィッド・クローネンバーグの1976年の映画『人喰い生物の島』の原題が“They Came From Within”だったから、ついついおぞましいものを連想してしまうのだ。
とにかく上の画像がジェフリー・スコットの“From Within”な作品集の表紙。
けっして汚したり傷つけたわけじゃない、正真正銘の新品だからね。
まずこの古ぼけた仕様に騙され、96ページにわたる写真とハイパーリアルな絵の身の毛もよだつ見事な合成処理に翻弄されて、まるで崩れた生身や歪んだヒューマノイドがひしめく見せ物小屋の回廊をたったひとりで歩いているような気分にさせられる。
目を背けたくなるような嫌悪と恐怖。
しかしそんな感情もいつしか騙し絵のトリックを読み解く好奇心に取って代わったらこっちのもの、この本を倍楽しむことができるのだ。
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で、きょうの締めくくりは、これ、発砲スチロールのトレイにのせられサランラップでくるまれた分厚いステーキ肉のような33センチ×31センチの大版写真集、エグイ見せ場が山盛りのGUTS By Tim Palen
この写真家ティム・パレンといえばセレブのポートレートをこの上なく美しくカメラにおさめたかと思えば、グラフィック・ホラー『ソウ』シリーズや『ホステル』のポスターなどダークな作品でも腕を揮う。
GUTSは多岐にわたるパレン作品の集大成なのだ。
けっして情景にのめり込まない客観的な視点による、静かで、ある時は霊的でさえある絵作り。
ちなみに肉片に感情を見てとることができるような肉の組成を克明に捉えたGUTSのカバー写真は『ホステル2』の予告ポスターに使われたもの。
ダミ・ヘッドやXLサイズのダミ・ペニスを絡ませたトリック写真もあり、実際に使うにはけっこう勇気がいるポストカード3枚のオマケも付く。
留之助書店の開店が待ちきれない方は、直接お問い合わせくださいね。

抜粋/ジェフリー・スコット&ティム・パレン。
by tomenosuke_2006 | 2007-11-24 18:22 | 書店入荷新着情報