2010年 05月 28日 ( 1 )
青いクマのフードをかぶったエリザベス嬢の御成ぃ。
うつむき加減なところへもってきて、ただでさえオデコが出っ張ってるから、彼女の顔を拝みたければ、しゃがんで下から見上げるっきゃない。
ああ愛しのElizabeth: Blue Bear Hood(エリザベス:ブルー・ベア・フード)よ。
Kathie Olivas(キャシー・オリヴァス) が夫のBrandt Peters(ブラント・ピータース)と二人三脚で仕上げた世界にふたつとないFRP製スカルプチャーの高さ92センチにもおよぶ超大作、ちなみに頭回りは125センチ。
はじめにキャシーの絵が粘土で立体化され、それを型取りして作った鋳型からFRP製の素体が抜かれ、サンドペーパーでツルツルに磨いたあとサーフェイサーを吹いて、エアブラシで下地を塗り分けると、筆で細部を描いていく。
さらに部分的にクリアを吹いたりスポンジで汚しが入れられて、このエリザベスは生まれたのだった。
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大判の絵画を間近に観るような迫力だ、彫像ゆえにますます生きものたる精気に満ちて、鬼気さえ迫る。
量産のソフビ製フィギュアからは得られない作者の情念が伝わってくる。
これを感動と言わずして何と言おうか。
さる4月、LAのGallery1988で開催されたキャシーとブラントのLIVING BETWEEN WORLDS展に出品された立体作品の中でも最大級なのがこれ、青いクマのフードをかぶったエリザベスだ。
Gallery1988の担当者とは会期中の1ヵ月間、何度もメールを交換し、輸送方法について詰めてきた。
冷蔵庫ぐらいの梱包サイズになると言われ、船に乗せるか、航空貨物にするか、いっそのこと取りに行くべきか。
カリフォルニア州のSales Tax(消費税)9.25%が節約できて、かつ安全で迅速な輸送方法を検討した結果、まずGallery1988から当店が契約しているオレゴン州の倉庫へUPSで送り、そこからヤマト運輸の引っ越し航空便に載せるのがいちばんということになった。
それでもハイエンドのiPad Wi-Fi+3G/64GBのプライスを上回る送料は痛い。
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1.確かに冷蔵庫ぐらいの幅と奥行きの梱包。留之助商店の間口150センチの玄関を全開放してやっと入るサイズ。
2.上フタを開けると発砲スチロール板の緩衝材が二枚。
3.その板を取り除くとエアキャップの下にエリザベスの頭が覗く。四方に緩衝材代わりの真新しい枕が合計7個。
4.頭を包むエアキャップを取ると、赤い帽子と青いフードにちょこんと付いたクマの耳があらわれる。
5.エリザベスがスッポリ入った中箱、ただし大きな頭は収容しきれず。
6.中箱から取り出したエリザベス、旅の疲れを一切感じさせないクールな表情と対面する。


あした土曜日はこのエリザベスを主人公にして、ショーウィンドーをごっそり模様替えしようと思う。
お近くにお越しの節は、どうぞ彼女に会いに来てください。
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by tomenosuke_2006 | 2010-05-28 22:55 | ロウブロウアート