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ブラスターのご先祖様、フォーセールです。
一昨日ポストしたばかりのGo Heroによる1930年代の分厚いブリキ製トイガン、Buck Rogers Atomic Disintegrator Pistolの完全レプリカ入荷につき、発売いたします。
ダイキャスト・エンブレムが象眼された木箱の中はアトミック・ピストルのカタチに抜いたモールド加工の内装、なんという高級仕様だろう、オリジナルパッケージを復刻したスリーブに入る。
パッケージングだけでも学ぶもの、大です。
下に紹介するのはおよそ80年前のDaisy社製のオリジナル、いい感じに退色している。
さらにその下は同時期に発売された同じDaisy社製の廉価版、Buck Rogers Rocket Pistol。
やや小ぶりの中折れ式のスプリングガンで、引金を引くとスプリングが弾ける快音がする。
その音が“ザップ”と聞こえるところから、通称ZAP GUNの名で呼ばれた。
確か銃口に棒切れを突っ込んで打つと発射もできる、けっこう危ないオモチャだったような気がするが記憶はあやふや。
どちらもLA在住中の1980年代に手に入れたけれど、いまは名古屋市中区栄の国際デザインセンター内デザイン・ミュージアムの所蔵品になっている。
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by tomenosuke_2006 | 2009-04-11 17:18 | ムカシモチャ
カスタムモンスター・プラモ、オークションに出品しました。
1960年代はじめにRevell社から売り出されたエド“ビッグ・ダディ”ロスのカスタムモンスター・プラモの、1990年〜2001年にかけて再販され、すでに絶版となった全11種類をヤフオクに出品しました。
ミスター・ゲイザー+ドラグ・ナット+マザーズ・ウォーリーの3点セットをはじめ、ラットフィンク+フィンク・エルミネーター+サーフ・フィンク+ミスター・ゲイザーの4点セットや、ラットフィンク+スーパーフィンク+エンジェルフィンク+ロビンフッド・フィンク+マザーズ・ウォーリーの5点セット(下の画像)など〆て3組、売れるといいね。
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by tomenosuke_2006 | 2009-01-19 20:00 | ムカシモチャ
ジョークのわからない人、おことわり!!
2008年最後を飾るモチャは、留之助ブラスターでもなければ、新作オブジェモチャでもない、ずいぶん長いこと話題にしなかったムカシモチャ、の中でも、とっときのビンテージ・プラモなのである。
本当は1930〜60年代製シンクレア恐竜グッズといっしょに、まず写真に撮って、12月のどこかで販売するつもりで集めてきたんだけれど、ついつい目先の銭儲けに走っちゃって、いかん。
1月2日〜5日のお年玉セールが終わったら絶対売り出すぞって公約しておかないと、またまた寝かしちゃいそうなのがビンテージ、いまさら流行遅れの心配もないからね。
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1960年代はじめにRevell社から売り出されたエド“ビッグ・ダディ”ロスのカスタムモンスター・プラモの再販モノ。
再販とはいっても15〜20年以上もまえの絶版モノ。
いい機会だから青年諸君に断っておくけれど、街のファンシーショップで溢れ返っているラットフィンク・グッズと、Revell社のこのプラモは圧倒的にレベルがちがうからね。
いまは亡きビッグ・ダディがノリノリだった時代、彼の手になる粘土原型を元に作られたのが一連のモンスター・プラモなんであり、再販とはいっても60年代の金型がそのまま使われ、何ひとつとしてオリジナルと変わらない、何年経とうが、再販だろうが、ビッグ・ダディ魂が色褪せることはけっしてないのだ。
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日本でも1980年代の終わりごろだったか、Revell社の当時の日本輸入元のタカラがビッグ・ダディの名前一切なしの変なネーミングで、4種類のプラモを売り出した。
本名ドラグナットはガガ、マザーズ・ウォーリーはズズ、ミスター・ゲイザーがゲゲで、ラットフィンクにいたってはギギときた。
箱の側面にはこんなアナーキーな文章まで印刷されて、目を引いたのだった。
「別に世の中に反抗している訳じゃないけれど、別に生真面目に生きてる訳じゃないけれど、どうせこの世の中サイの目次第、きままにゆこうぜ俺達おとぼけモンスター、ジョーダンだけが友達さ」
唐十郎を連想するといったら失礼になるこの文章から、対象年齢がそう低くはないことぐらい想像つくけれど、箱の正面のこの惹句でどういう人を相手にしているのかがよく分かる。
これ、友人・知人にも伝えたい言葉なんだな、2009年こそはつつがなく過ごしたい店主としては。
「ジョークのわからない人、おことわり!!」
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by tomenosuke_2006 | 2008-12-31 20:06 | ムカシモチャ
飛行機でシンクレア恐竜で貯金箱。
自動車のフォードが小型単葉機を製造していたスタウト・メタル・エアプレーン社を買収して発足させた航空機メーカー、トライモーター社から、1926年に颯爽とデビューしたのがフォード・5-AT・トライモーター旅客機(通称フォード・トライモーター)だった。
300馬力のエンジン3機、最大時速212km、アルミ波板による銀色の機体、客席数13。
1933年までに200機が生産され、ほとんどのアメリカの航空会社が採用した第二次大戦前のもっともポピュラーな航空機のひとつである。
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そのフォード・トライモーターを導入したアメリカン航空の公式燃料として採用されたのが、あのシンクレア恐竜のシンクレア・ガソリンで、1932年にはアメリカ海軍とも契約が成立し、1933年のシカゴ万博へ向けて一大キャンペーンが繰り広げられた。
上に紹介したダイキャスト製フォード・トライモーターはアメリカのミニチュアカー・メーカーLIBERTY CLASSICSが1996年に発売したモデル兼貯金箱。
1932〜33年のキャンペーン中、シンクレアの関係者に配布された非売品フォード・トライモーターの完全復刻なのだ。
全長20センチ、全幅17.5センチ、高さ5センチ、波板の形状も再現されて、パッケージにはキャンペーンに使用されたアートワークがそのまま応用されている。
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で、なぜトートツにシンクレアかというと、例のレトロ恐竜を使ったイベントが終わり、展示用に貸し出したモロモロのシンクレア・コレクションが恐竜とともに帰って来たのをこれさいわいに、セールでもしようかと思ったから。
入荷新着情報に出すのもちょっとちがうような気がするし、ただいま販売方法を検討中。
そのまえにブツ撮りしないことにはね。
by tomenosuke_2006 | 2008-10-05 10:00 | ムカシモチャ
お疲れさま、レトロ恐竜4人組。
去年の夏の名古屋ポートピアメッセを皮切りに、今年のGWの幕張メッセと夏の新潟の朱鷺メッセで開催された1年越しの恐竜イベント、アジア発・世界最新・恐竜大陸も8月下旬に無事終了し、3会場で合計86万人の来場者があったと聞きます。
関係者のみなさま、お疲れさまでした。
とくに我が子、4匹のレトロ恐竜君たちよ、よくぞがんばった!
尻尾は折れ(ティラノサウルス)、角は割れ(トリケラトプス)、跨がられたり、撫でられたりして色は剥げ、確かに人気のほどはうかがえる。
というわけで、いったんは全員が生まれ故郷の福生市にあるレプリカさんの工房へ帰り、やさしく整形治療を受けて、このたびやっと甦りました。
レプリカさんの大神社長いわく「余生を下呂温泉の別荘の庭で過ごすとのことでしたので、屋外設置を考えてウレタンクリアーを厚めにコーティングしておきました。したがって、イベント展示の時より若干艶があります」。
ツヤツヤ・ピカピカの4匹をご覧ください。
もうじき、晴れて飛騨の住人になります。
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by tomenosuke_2006 | 2008-09-13 00:19 | ムカシモチャ
遠近両用で新しい世界が広がる?
細かい文字が見ずらくなったのはいつごろからだろう。
目を近づけるとますますぼやけ、遠ざけると、なんとピントが合ってしまう皮肉、つまり老眼。
左手で愛用の近眼メガネを額の上へずらし、右手に持った本でも雑誌でも名刺でもいいけれど、とにかく細かい文字が印刷された何かを腕のリーチ分だけ目一杯離して見る。
この所作、亡きジィちゃんバァちゃんといっしょではないか、いまでは普通に身についてしまった。
しかし離せばすべてが鮮明に見えるというわけではない。
とくに細かいものや遠景などは霞んでしまう。
ドライブや映画館では遠くをはっきり見たいから近眼メガネは欠かせないし、近くのものを見ようと思えばすなわち老眼鏡がいる。
そこで重宝なのが遠近両用メガネ、熟年のための必須アイテムなのだった。
これさえあればメガネを上にずらしたり、手を伸ばすといった所作で老いを見抜かれないでもすむし。
で、最近、遠近両用を新調し、アンクル秘密諜報部員腕時計の文字盤の絵がはじめてクッキリ見えて感動したんだから、いたいけな熟年だとは思いませんか。
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スパイな気分の時(近ごろではスラッシュライフルの資料を整理したり分析する時)、たまに使う直径30ミリの手巻き式少年用腕時計がそれ。
さすがに“6”時の左側の“1966-MGM”と右側の“SWISS MADE”の文字はルーペなしでは判読不可能だけれど、真ん中の絵がナポソロだったとは遠近両用をかけるまで知らなかった。
じつに特徴を捉えたいい絵である。
トレンチコートの襟を立て、手にはトランスミッター。
遠近両用のおかげで、最初期型のタバコケースから取り出して使うタイプの通信機だと分かる。
「オープンチャンネル・D、こちらソロ」。
ナポソロのそんな決まり文句さえ聞こえてきそう。
いや、幻聴なんかじゃない! 耳はまだ大丈夫なのだ!!
by tomenosuke_2006 | 2008-06-09 16:49 | ムカシモチャ
やっと徳さんにこさえてもらいました。
ブラスターの原型作りにかれこれ1年も縛られていた徳さんには、別の意味で1日も早く一段落してもらいたかった。
じつは壊れたり無くしたりしてスペアを手に入れる術もなく放置していたトイガンのパーツなどを個人的に作ってほしかったから。
去年の夏、チェッカーが映える紅木(こうき)という材を使い、当時モノのMGC製コルトのメダリオンを嵌め込んだGM1用の木グリを復刻してもらって以来の、店主は徳製グリップのファンなのである。
MGC-SW44コンバットオートのスライドストップの再現や、ZEKEの真鍮製P38ミリタリーのバレルをアンクルガン・サイズに切断して実物と同じインチネジを切ってもらうのもさることながら、1日も早くこさえてほしかったのはコクサイのミリポリ用木グリだった。
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↑ 国際産業株式会社、通称コクサイの
昭和46年(1971年)10月20日以前に作製されたカタログから抜粋。


店主所有のミリポリはいつの間にかラバーグリップにすり替わり、オリジナルのプラグリはメダリオンともども散逸していた。
徳さんにやってほしかったのはSW社のオリジナルグリップの複製ではなく、モデルガンとしては大味だけど、そこが魅力の古き良き時代のコクサイが、ミリポリ用に製造したプラグリを完璧に木で復元すること。
問題は直径11.6ミリのメダリオンをどうするかだったけれど、ほとんど同じ径の、ちょっと書体が太いアルミムクのMGC製を黒染めしてコクサイに近づけることにした。
こうして出来上がったのが下の画像である。
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↑ 左が徳製の復元木グリ、右は徳さん所有のコクサイ製プラグリ。

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↑ 仕上げまえのグリップの裏面と
メダリオンが嵌め込まれる凹部を加工した表面(右白ワクの画像)


グリップ裏の固定用円形プレートの中心が本来ならメダリオンの中心と一致しなければならないのだが、コクサイのそれはわずかにズレているんだと、徳さんに教えられた。
フレームのプロポーションそのものが実銃と異なるのか、あるいはメダリオンの位置が実銃よりも上なのか、とにかく十分な資料がない時代のモデルガンであることに違いはない。
そういう事実と推量の狭間で生まれた古き時代のトイガンに、店主は懐かしさを覚えないではいられないのだった。
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↑ 徳製木グリを装着したコクサイのミリポリ。
法規に従い銃口はハンダで完全閉塞、金色のペンキを吹きつけてある(涙)。



こちらはMGC-GM1用の徳製木グリ。
by tomenosuke_2006 | 2008-06-04 00:01 | ムカシモチャ
夏、新潟でお目にかかりましょう。
3月20日〜5月18日まで幕張メッセで開催された恐竜大陸でしたが、とうとう遊びに行く機会を逸してしまいました。
イベントを主催運営している中日新聞社社会事業部の担当の上野さんにお願いして、レトロ恐竜まわりの画像を送ってもらうことに。
こんなメールがいっしょに届きました。
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「恐竜大陸」の東京会場が5月18日に無事終了しました。おかげさまで28万人という多くの方々にご覧いただくことができました。(本音をいえばもっと多くの方々に見ていただきたかったのですが...)。
というわけで先週はずっと東京に滞在し、東京会場(幕張メッセ)の撤収に立ち会ってきました。その際に、以前にリクエストいただいておりました「シンクレア恐竜」コーナーの写真を撮ってきましたので、お送りします。
ご存知のようにシンクレア恐竜のフィギュアは大人気。子供たちが喜んでふれあっていました。会期終盤はシャッターサービスの業者がそこに陣取って撮影希望者を整理するという形になっていました。また『恐竜百万年』などの映画上映も大人気でした。人があふれている様子をご覧ください。
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あと、付け足しですが「撤収終了後の新潟行きのトラックへ乗る前の恐竜君たち」という写真もあわせて送りますね。厳重に梱包された恐竜たちですが、決して怪我をしているわけではありませんので...。
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新潟の会期は7月26日〜8月28日。
幕張に負けず劣らずの大型コンベンションセンター、朱鷺(とき)メッセが会場となります。
その後、4匹のレトロ恐竜たちはいったん造型工房のレプリカさんへ里帰りしてピッカピカにお色直しされ、その後、店主の下呂温泉の別荘の庭で放し飼いにされる予定です。
by tomenosuke_2006 | 2008-05-30 00:01 | ムカシモチャ
1930年代版シンクレア・ブロントサウルスの謎が解けました。
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1933年、シカゴ市制100年を記念しThe Century of Progress(センチュリー・オブ・プログレス=進歩の世紀)のテーマのもと、ミシガン湖畔で大々的に開催されたのがシカゴ万国博覧会。
その一角に最多で1日79000人、月平均100万人がつめかけたというSinclair Dinosaur Exhibit(シンクレア・ダイナソア・イクジビット=恐竜展覧会)があった。
Sinclair Dinoland(シンクレア・ダイナランド=恐竜庭園)が公開された1964年のNY万博からこのシカゴ万博まで、時を遡りながら石油会社シンクレアが産み落とした恐竜の名残を、たとえば大小さまざまなフィギュアやスーベニア、パンフレットや雑誌広告などに探し求めてきたが、シカゴでのブロントサウルスの勇姿をとらえた1枚のポストカードを手に入れてからというもの、ある疑問が首をもたげ、1日も早くそれを解明しないことには気が散ってオブジェモチャ稼業に専念できなくなっていた。
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これがそのポストカードである。
シカゴのR.H.D.社が印刷した万博公式ポストカードの1枚で、人口着色の懐かしい風合いがじつによい。
宛名面には必要最小限のキャプション "Official Post Card of A CENTURY OF PROGRESS"と "147. The Sinclair Exhibit" の文字に加え、著作権のクレジットがあるだけ。
おそらく "147" とは何百種類も作られた公式ポストカードの通し番号だと思われる。
いずれにせよ人着写真を詳細に観察するまでもなく、これはレトロ恐竜のメーキング記事に引用したポストカードのブロントサウルスとは首の向きがまるでちがうのが分かる。
その時の画像は資料用にアメリカから取り寄せたポストカードをブロウアップした市販ポスターだったのだが、真相が本物のポストカードの宛名面に隠されているような気がして、秘かに発掘の旅(eBayの中を探し回る)を続けていたのだった。
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首の向きが異なることから首をもたげることになったある疑問とは、まさか動いたのかもしれないということ。
シカゴ万博のブロントサウルスは世界最初のアニマトロニクス恐竜だったのではないか。
1964年の恐竜庭園のそれはFRPで精巧に再現された微動だにしない全天候型の原寸大恐竜標本だったが、それより30年もまえの恐竜が機械仕掛けで動いたとしたら、もはやそれはディズニーランドのウエスタンリバー鉄道の父であり、ユニバーサル・スタジオのジュラシックパーク・ライドの祖父に当たる。
幸運にもポストカードはひと月もたたないうちに出土し、昨日エアメールで到着した。
推測どおりの展開、なんといまから75年もまえの人たちが動く原寸大恐竜を目の当たりにしていたことを証明するキャプションが、シンクレア社製のポストカードの宛名面に印刷されていたのだ。
the largest animated animal in the world(世界一巨大な生きているかのように動く動物)とあるではないか。
さらに先に紹介したタブロイド紙、シンクレア社発行のBIG NEWSにくまなく目を通すと、機械仕掛けで動いたのはこのブロントサウルスのみで、長い首だけではなく尻尾も振ったことが判明した。
どんな構造の機械だったのか、動力や歯車にシンクレア・マシンオイルが使われたかなどは一切不明だが、ひとまず謎は解け、悩みのあまりない普通の暮らしにやっと戻れたのだった、よかった。
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by tomenosuke_2006 | 2008-05-27 23:59 | ムカシモチャ
75年前のこれがシンクレア・ティラノサウルスだ!
恐竜化石ハンターにしてティラノサウルスの発見者としても名高いバーナム・ブラウン博士(1873-1963)がアドバイザーを務めたわりには、このティラノは馬ヅラ過ぎる。
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NY万博からさかのぼることおよそ30年の1933年に開催されたシカゴ万博。
そこに造られた初代シンクレア恐竜庭園を紹介する見事に古い当時ものタブロイド紙、シンクレア社発行のBIG NEWSの表紙を、問題の馬ヅラ君が飾ったのだった。
1933年といえば、メリアン・C・クーパーとウィリス・オブライエンの『キング・コング』が公開され大ヒットした年。
そのモンスター・ムービーの古典でコングと死闘を演じたティラノは、昔ながらの尻尾を地面にたらしたカンガルー風のポーズをとってはいたけれど、巨大な頭はギュッと引き締まり、近年のティラノとほとんど変わらない形相だった。
つまり古生物学者より映画界の恐竜好きの方がより現実的だったということか。
そんなふうに考えると、ますますこの馬ヅラ君は遠い昔の忘れ物ようでもあり、こうして知り合ったからにはいつまでも大切にしたいと思う過去の人なのである。
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会期中、毎月100万人が詰めかけたという恐竜庭園。
洞窟風の入り口を抜けると原寸大の恐竜世界が広がり、ブロントサウルスやステゴサウルスの生態を見物したあと、最後に馬ヅラ君とトリケラトプスの一騎打ちの丘に到着するのだ。
ここには機械仕掛けで反復運動するような、リアルなようでじつは大根役者の恐竜など1頭もいない。
人々の行く手に立ちはだかるのは背景の岩場と同じく不動ながら、堂々たる勇姿の、つまりレトロ恐竜たちなのである。
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この恐竜庭園の展示をアカデミックに解説したのが会場で配布されたシンクレア恐竜ブック(以前、表紙だけ紹介済み)。
全12ページに瞠目の恐竜イラストがカラーで印刷され、その中央見開きに馬ヅラ君とトリケラトプス(下)が登場する。
不動の原寸大恐竜を彫刻にたとえるなら、これはまさしく絵画、恐竜庭園はでっかいオブジェモチャの何ものでもないのだった。
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by tomenosuke_2006 | 2008-05-12 16:05 | ムカシモチャ