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マテルのエージェント・ゼロが揃う店。
アンクルホルスターの第2期生産分の発送も無事終了し、キャンセルのあった“イリヤ・クリヤキン・タイプ/右利き用/Mサイズ”1点(希望者募集中)を残し、すべて完売しました。
ありがとうございました。
ナポソロ・ファンのみなさん(おおむねご年配)からはお褒めの言葉をたくさん頂戴し、オモチャ屋冥利に尽きます。
そういうみなさんならご存じかもしれませんね、1960年代にスパイ小僧をワクワクさせたMATTELのAGENT ZEROシリーズ、ギミックガンの数々。
留之助商店はじつはそんなムカシモチャがいろいろ揃う日本一のお店でもあるんですよ。
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申し遅れましたが、当店のコンセプトは少年時代の店主がかぶれた輸入玩具にはじまり、青年〜壮年期のSF映画グッズを経由して、晩年のアーバン・デザイナー・トイ(オブジェモチャ)に至るモチャ人生のありったけを詰め込むというもの。
オンラインでは新作オブジェモチャのセールスに明け暮れてますが、地道にこういうのを探してきては、物好きさんに紹介してるんです。
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どーです、MIB(Mint In the Box)なこのエージェント・ゼロ4種。
ついに長年探し求めたポケット・ショット(最上段右側)のシュリンクパック未開封品が手に入り、まとめて箱入り完品をお披露目することにしました。
すべて百連発の紙火薬を入れてパンパン撃てる式のキャップガンですが、もちろん未発火。
他にも程度いろいろのルーズ品など在庫しています。
ご希望の方がいらっしゃいましたら、ご遠慮なくinfo@tomenosuke.comまでお問い合わせくださいね。
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More: エージェント・ゼロ、1966年のアド。
by tomenosuke_2006 | 2009-06-20 21:42 | ムカシモチャ
スパイモチャ/その1/マテルもの
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1960年代といえば、少年には、とっても複雑な時代だった。
TVなら0011ナポレオン・ソロ、映画なら007、細身のスーツがかっこいいスーパー・スパイの活躍に胸躍らせた。
少年は、なぜスパイものが流行っているのか考えもしなかったけれど、じつは当時のアメリカとソビエト(米ソ)は互いを仮想敵国と想定し、勢力拡大と軍備拡張を競い合っていた。
核兵器開発と宇宙開発は大国間の競争を象徴する最たるものだった。
当然のことながら本物のスパイが暗躍し、時代の空気に敏感なショービジネス界がそれを娯楽のネタにした。
少年はそんな世界の緊張など知らないから、スパイに憧れ、彼らが使うピストルとか秘密兵器のオモチャが欲しくてたまらなかった。
60年代中ごろ、007の新作第5弾007は2度死ぬが日本ロケされることになり、スパイ・ブームは絶好調に達した。
少年も有頂天だった。
白いビキニの浜美枝が少年に思春期の到来を告げた。
けれど一方で不穏な社会の変化が気になりはじめてもいた。
たとえば月に1度は行く床屋の待合室で目にするグラフ雑誌。
たびたびベトナム戦争を特集し、正視にたえない報道写真が表紙を飾るようになっていた。
新聞やTVも連日、戦争を伝えた。
無残な死をとらえたドキュメンタリーは、けれど少年には強烈過ぎて、無関心を装うこと、スパイTVや映画にますます傾注することで、夢の中へ逃げていったのだった。

そんな複雑な時代は、スパイモチャの時代だったのである。
まず、アメリカの最大手玩具メーカーマテルが、映画やTVやコミックネタではなく、オリジナルのスパイモチャ・シリーズ、エージェントゼロ=Agent ZEROで先陣を切った。
材質はおもにプラスチック。
ムービーカメラがマシンガンに変身するムービーショットガン(左上の写真)や、小型カメラがピストルに変身するスナップショットガン(右上の写真)。
トランジスタラジオやポケットナイフがボタン1発でライフルやピストルに変わった。
いずれも火薬で発火音を楽しむ、いわゆるキャップガン。
このうち、ポケットナイフ(商品名はポケットショットナイフ)だけ、ゴム製の刃以外は金属製で、他とは異なる重さと感触だった。
エージェントゼロ発売まえからマテルはキャップガンで有名だった。
ファンナー50=Fanner50という名のコルトピースメーカー・タイプ(西部劇風)のキャップガンをヒットさせていたのだ。
そのファンナー50の銃身を切り詰め、握りのエッジを丸くまとめて出したのが、現代リボルバーのスナブノーズ=Snub Noseだった。
これは一時期、エージェントゼロのシリーズに加えられたり、70年代はじめには新聞連載のコミック“ディック・トレーシー”とタイアップ、専用ホルスター付きで再販された。
ファンナー50やスナッブノーズはマテルの専売特許シューティングシェルを使うキャップガンだ。
スプリングが仕掛けられた薬莢にプラスチックの弾丸を差し込み、さらに薬莢の裏に丸い紙火薬を貼って撃つと、発火音とともに弾丸が放物線を描いて飛んでいく。
1960年代はじめ、東京の小さな会社が、このマテルのスナッブノーズを黒く染めたカスタムガンを販売していたが、じつはその会社こそ、日本で最初のモデルガン・メーカーとして旗揚げし、のちに“007は2度死ぬ”の日本ロケにハイエンドなステージガンを提供することになるMGCだったのである。
つづく。
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スナッブノーズ。左がシューティングシェルのセット大小で、完品は銃本体よりも入手困難だ。



エージェントゼロだよ。
by tomenosuke_2006 | 2006-07-15 21:13 | ムカシモチャ