この迫力ある彫刻を見よ!
エンジニアっていうんですか、あの冒頭に出て来た筋肉男を見た時、すでに私の中では映画『プロメテウス』は終わっていた。
ラリー・コーエンの『悪魔の赤ちゃん』が大きくなったんじゃあるまいし、デザインの創意工夫に外れたこの映画は、近年稀に見る語るも空しいブロー成形映画なのだった。
リドリー・スコット監督を一躍有名にした『エイリアン』(1979年)は、同映画の原案者であり脚本家でありヴィジュアル・コンセプト・コンサルタントの故ダン・オバノンの作品だったと今更ながらに確信したのだった。
駆け出しの映画ジャーナリストだった店主は『エイリアン』公開前からそれを固く信じて、1979年の初夏、ハリウッドにオバノンを訪ねて、それはそれは壮絶なインタビューを繰り広げたものだった。
その模様はキネマ旬報1979年7月号の特集に詳しい。
とにかく『ブレードランナー』についても、いま一度、考え直す必要があるだろう、暇な時に。
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さてギーガーもロン・コッブもメビウス(故人)もいなければ、そのテイストさえ受け継いでいない『エイリアン』の前日譚『プロメテウス』はさておき、下の迫力ある正真正銘のエイリアン彫刻をご覧いただきたい。
あのすっとぼけたドラゴンVipor(ヴェイパー)の作者Pierre Rouzier(ピア・ルージーア)による原寸大のエイリアンなのだ。
公式にライセンスを得たエンターテイメント業界のための仕事だけれど、現時点では詳細は語れないという。
ちなみにヴェイパーのようなポリストーン・レジン製の小さなフィギュアの製作は彼の趣味のようなもので、実際はこんな大作をおもに手がけるプロの彫刻家なのだった。
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Please take a look at this intensive sculpture. This is a full-scale sized Alien by Pierre Rouzier, a creator of Vipor. It is a job for an entertainment industry that has acquired an official license, and the details cannot be explained as of now. Incidentally his hobby is creating small characters such as the Viper, but in reality he is a professional sculptor who mainly handles these masterpieces.



ウレタンフォームを使った基本彫刻。
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The sculpture was initially sculpted in urethane foam.

何度かのデザイン変更の後、モールドを使いFRPで成形、プラスチックで細部を追加した。
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After undergoing a few design changes, Pierre then fiberglassed it in polyester resin and hand molded additional components in plastics.

残念なことに猛烈な口の内部をこれらの画像で見ることはできない。
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Unfortunately the ferocious "internal mouth" is not shown in these images.
by tomenosuke_2006 | 2012-10-30 13:14 | TV・映画・ビデオ
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