すっごいマイナーなSFプラモの販売に全力を傾注しようかと
Rocketship Friede from Fritz Lang's "Frau im Mond" (1929)

完全にいい気になってると思う。
店主の趣味最優先かつ不良在庫化覚悟で仕入れた『月世界征服』(1950年)のルナ・ロケットシップや『金星ロケット発進す』(1959年)のコスモストレーター号がちゃんと売れたもんだから、これからも激しくマイナーなSF映画のプラモ各種を仕入れることに決めたのだった。
その手始めが、ドイツ映画『メトロポリス』(1927年)『スピオーネ』(1928年)に次ぐフリッツ・ラング監督初の宇宙SFにして不運極まりない『月世界の女』(1928年)の月探検ロケット。
ナチス政権下でV2ロケットの開発に携わったロケット工学の先駆者ヘルマン·オーベルトが監修したという、弾丸に大きな4つのロケット噴射翼が付いたフリード号なのである。
映画のストーリーについてはこちらで日本公開当時の解説文を読むことができるので、興味のある方はご参照いただきたい。
で、店主は何が不運だったかという話をしておく。
まず映画は、壮大なメロドラマとしてよくまとまっていた割には、ぜんぜん奮わなかった。
トーキー映画が台頭してきた時期の遅まきなオール・サイレントであり、新しモノ好きの観客を引きつけることができなかったのだ。
さらに、ナチスが秘密裡に研究していた弾道ミサイル計画に干渉するとの理由で、公開まもないころ、ヒットラーの指示でプリントもネガも没収されてしまった。
そういういわくつきの映画のフリード号が、たった11個のパーツで組立簡易なプラモになったのだ、欲しくなって当然、4個入りケースが近日到着の予定。
ところで映画『月世界の女』がいまでもDVDで観られるのは、1934年にラング監督が命がけでネガを隠し持ち、フランスを経由してアメリカに亡命したからなんである。

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In 1927, in the wake of his stunning success with his sci-fi opus "Metropolis," German director Fritz Lang decided his next movie would be a sprawling silent melodrama based on mankind's first trip to the moon. To make his movie as technically accurate as possible, Lang enlisted the aid of already-famous spaceflight cheerleader Wiley Ley who, in turn, corralled Romanian-born rocket pioneer Hermann Oberth into the project. The centerpiece of Lang's new feature, "Frau im Mond" ("The Woman in the Moon,") was the spaceship "Friede" (named after the movie's titular character), based on the Modell E rocket from Oberth's treatise "Die Rakete." An extra stage was added to the E, making the "Friede" longer and more cylindrical than its predecessor, but keeping in place the rectangular "legs" that provided support and aerodynamic stability for the spacecraft.



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by tomenosuke_2006 | 2014-11-10 06:37 | Sci-Fi Classicモチャ
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