留ブラの水平撃ち(横撃ち)はご遠慮ください
Please refrain from the side grip fire the Tomenosuke Blaster

留ブラをお持ちの方から、トリガーを引いてもシリンダーがスムーズに回転しなくなったというクレームを何件かいただきました。
その中のお一人は、留ブラの左側面を下にする水平撃ちの構えの際は、ほとんど回転しないとのご指摘で、もしかしたらと思い、故障を訴えられた他の方にも確認すると、同様に水平撃ちを楽しんでいたという方がいらっしゃいました。
また、「映画『ジョン・ウィック』を観たら、留ブラを水平に構えたくなる」といったツイートを最近見かけ、いささか動揺した次第です。
どうか、お願いです。
留ブラの水平撃ち(横撃ち)はご遠慮ください。
留ブラは、実際のブラスターに使われたチャーター・アームズと同じくシリンダーが右回転します。
そのシリンダーにカート5発(重さ124グラム)を装填し、左側面を下にして水平撃ちしようとすると、荷重でシリンダーが下にさがり、シリンダーの中心軸がずれます。
結果、シリンダー・ハンドとエジェクターの噛み合わせが悪くなり、さらにシリンダーを押し上げようとシリンダー・ハンドに相当の負荷がかかって、故障の原因となるのです。
故障した留ブラのシリンダー・ハンドとエジェクターを検証しますと、小部品のため強度を考慮してデリック材という亜鉛合金の中でも硬い材料を使ったハンドが、通常の亜鉛合金製エジェクターを必要以上に摩耗させていることも分かりました。
どうか留ブラを末長く楽しんでいただくためにも、本体機関部が回転式銃だということ、回転式銃の水平撃ちは腔発の危険を伴い一般的ではないことなどをご考慮いただき、くれぐれもお控えくださいますよう、お願い申し上げます。
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留ブラ、ちょっと細かい話。
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実際のチャーター・アームズのシリンダーは、特有のロック・システムを採用しています。エジェクター・ロッドの中央の太い部分(B)の後端(A)がフレームに食い込み、軸のズレを防いでいるのです。
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矢印が示すひと回り大きい切り込み部分に、エジェクター・ロッドの太い部分の先端が食い込む仕組みです。ちなみにコルトの回転式銃だけは、ロック・システムを一切採用していません。シリンダーの軸がズレるようなことは絶対ないという、工作精度の高さを誇るコルト社の自信の表れでしょうか。
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留ブラOGでは、徳さん考察の元、チャーター・アームズ特有のロック・システムを再現しました(上の2点の画像を参照)。しかしながら実物のブラスター(下の画像)を取材すると、シリンダー・クレーンから前方に伸びるエジェクター・ロッドの頭が太くないことが判明しました。実弾を撃つならこんな改造はありえませんが、空砲ならシリンダーの中心軸がズレても問題ないだろうと判断したのでしょう。しかしなぜわざわざ細くしたのか、その理由は謎のまま、PROからは実物のロッドの形状を踏襲することにしました。結果、水平撃ちには弱い留ブラになってしまったのでした。
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まさかとは思いますが『シティーハンター』の冴羽獠のように、手首をスナップさせてシリンダーをフレームに叩き込むような真似は、くれぐれも留ブラではなさらないように。製品にダメージを与えるばかりか、実銃であっても、こんな動作を繰り返せばフレームやクレーンに微妙な歪みを生じさせ、銃の精度を落としてしまうことになりかねない無謀な行為だからです。
by tomenosuke_2006 | 2019-10-04 15:10 | 留之助ブラスター
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