4月4日午後4時44分、留之助限定里帰りテケテケ銀鏡塗装版、発売
TekeTeke Tomenosuke Exclusive will be launched 04-04, 4:44pm

4月4日の「午後4時44分、何かが起こる」っていうセリフが『学校の怪談2』(1996年)に出てきますが、物語のコンセプトにもなっているあのセンテンスは、1作から3作まで、企画とSFXプロデューサーとして映画作りに関わったワタクシ留之助店主の発案なんですよ。
ほとんどのオバケのアイディアも、店主といまは亡き天才造形師、高柳祐介くんとで考え出したものばかりで、自由な創作の機会を提供してくれた映画製作会社サンダンス・カンパニーをはじめ、パート "1" と "2" の平山秀幸監督や "3" の金子修介監督には感謝してもしきれません。
で、映画『学校の怪談』のアイコンといったら、"3" まで必ず登場したピンクのオバケのテケテケでしょう。
まだ脚本家も監督さえ決まっていなかった『学校の怪談』(1995年)の準備段階で、常光徹の原作ジュブナイル小説『学校の怪談』の映画化権を抑えたサンダンスの古澤利夫(映画でのクレジットは "製作" の藤崎貞利)代表から、映像化の可能性について検討するよう言われ、ひとり考えを巡らせていた時、本の中にテケテケを見つけて大いに創作欲を駆り立てられたのでした。



原作小説や都市伝説に登場するテケテケは下半身のない飛翔する不吉な妖怪ということになっていたので、まずは日本初ジュブナイル・ホラー映画のキャラクターらしく、ふつうに脚を足して不気味さを取り除き、あぐらをかかせ、さらに『ゴーストバスターズ』(1984年)のスライマーのコミカルさと、あっちが蛍光グリーンなら、こっちは蛍光ピンクにしようと決めて、高柳くんにコンセプト・マケットの粘土彫刻をお願いしました。
短いプリプロダクションにもかかわらず、そこは天才、期待以上の仕事をしてくれ、わずかな修正をしただけで、即、撮影用1/1パペットの製作にとりかかってもらったのでした。
木片やゴムの切れ端が散乱し、接着剤や塗料の匂いが充満する工房で、天才肌の造形師や手先が断然器用な職人たちが、黙々とSFXを作っていた時代のお話です。
店主の母校の下呂小学校で撮った『学校の怪談3』(1997年)公開直後、あれだけ映画がヒットしていたにもかかわらず、誰かが "4" で路線変更を強行し、サンダンスからオバケが(テケテケも)出ないもっと怖い話を考えるように言われて、さっさとSFXプロデューサーを辞退することに決めました。
だってそうでしょ、店主はともあれ、一心不乱にオバケ作りに没頭してきた高柳くんやSFX造形チームへの敬意なんてどこにも感じれない冷たい処遇なんですもん。
別れの挨拶がわりに「オバケの出ない "学校の怪談" なんて、ただの "学校" じゃないですか!」と、多少語気を荒くしてプロダクションを後にしたのでした。
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我が子テケテケとともに映画の現場を離れて、20数年。
変なモノ作りの欲求は新しいオモチャの発見や収集に転じ、アーティストたちとの交流を楽しむうちにますます趣味が高じて店を出し、時にはアート・トイの展覧会を催したり、ゆるいペースながらオリジナル・モチャを作るようにもなりました。
そんなある日、変な人が下呂温泉の留之助商店を訪ねてきたのです。
オモチャの底なし沼にどっぷり浸かるも、あっちこっちスイスイと泳ぎ回る身軽で神出鬼没の筋金入りコレクター、佐野真士さんです。
もちろん当店のヘビーユーザーさんのひとりで、ハンドルネームはmstoysjapan。
インスタで戦利品の数々を紹介もしています。
いわく「自分は『学校の怪談』世代で、テケテケが堪らなく好きで、どうしてもソフビにしたい」と。
その熱意に圧倒され、ちょっとうれしくもあり、店主の倉庫で余生を送っていたテケテケのパペットを提供する一方、1年がかりのソフビ製作を陰ながら応援し、2019年暮れの無彩色版ソフビ・テケテケのデビューを見届けたのでした。
評判もすこぶる良く、いくつものカラーウェイやカスタムを次々に成功させ、あっという間にmstoysjapanはソフビ界の寵児に。
で、そろそろ留之助用にスペシャルなヤツを作ってくれてもいいころじゃないかと声をかけ、準備してもらったのがこれ(下の画像)、トーマス・ノスケ銀鏡塗装版と同じくLiberty Tokyoさんが塗りを担当した留之助限定里帰りテケテケなのでした。
生肉っぽい表現がオハコの高柳くんがこれを見たら、真逆の無機質な美しさにさぞかしたまげることでしょう。
話がズルズルと長くなってしまいましたが、要はあした、4月4日午後4時44分に、特別なテケテケ(限定5個)をTomenosuke.Stores.jpで発売するってことです。
本当は税込¥44,444にしてほしかったのですが、チビテケテケをカップリングさせたり、準備にことのほか費用ががかったりで、次にゾロ目の不吉な数字、税込¥66,666になりました。

最強の逸品のご注文はこちら→https://tomenosuke.stores.jp/
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by tomenosuke_2006 | 2021-04-03 15:32 | 留之助限定モチャ
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