『モリコーネ 映画が恋した音楽家』に涙したことだし
FOR SALE: The Good, The Bad and The Ugly

黒澤明の『用心棒』(1961年)のカットで始まるのが巧妙すぎだと思いました。
日本で編集されたに違いない上手すぎる予告編が、ツボを見事に抑えて情感に迫ります。
あの名曲にして懐かしい『荒野の用心棒』(1964年)のサウンドトラック誕生秘話が、エンリオ・モリコーネ本人やセルジオ・レオーネ監督ら主要な関係者たちの語りと印象的なシーンの抜粋で生き生きと綴られ、ついにクリント・イーストウッドがしわがれ声で "映画が恋した音楽家" の類稀なる非凡を称える。
心底やられちゃいます。



そんな悦びがですね、157分間もノンストップで続くんですよ。
去る1月16日、名古屋の伏見ミリオン座で『モリコーネ 映画が恋した音楽家』を観てきました。
感極まって、こっちが涙ぐみそうになるまえに、3席左隣の年配の女性が嗚咽しはじめ、ふた席右の同い年ぐらいの男性も目にハンカチを当てている。
すぐれた映画音楽というものは、メロディだけで脳裡に印象的だったシーンを蘇らせるばかりか、映画に心酔した頃の自分(とりわけ青春時代)のほろ苦い思い出までも呼び寄せて恍惚とさせる。
それが2年半前、91歳で他界した音楽家モリコーネ自身の肉声と仲間たちの証言付きで、さらに映画のクリップをふんだんに使って往年の名曲が再演されるのです。
涙するなっていうのが無理な話でしょう。
珠玉のドキュメンタリー映画に心洗われました。
で、思い出したんです、こんなフィギュアのデッドストックがあったことを。
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2006-10-07のブログで紹介した、セルジオ・レオーネ監督&エンリオ・モリコーネ音楽&クリント・イーストウッド主演による『続・夕陽のガンマン』(1966年)公開40周年記念のフィギュア3体セットです。
いわれは当時のブログを参照いただくとして、2014年に飛騨高山にあったショップを閉じて下呂温泉に越すころまで、変な習慣がありました。
仕入れるモチャのうち、留之助が個人的に集めているシリーズとか好きなアーティストものは、大体3個は売らないでとっておく。
ひとつは展示用、ひとつは予備、もうひとつは万が一の時のため。
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この「万が一の時」っていう気持ちがいまの自分では理解に苦しむところなのですが、とにかくいろんなモチャが未開封のまま2個ずつ余分に残っていて、その一部(ビンテージ・ダニーなど)を気が向けば蔵出ししているわけです。
が、なかなか機会がなくそのままになっていたのが、このシリーズ。
Kidrobotの創業者でいまはSuperplasticを主宰するポール・バドニッツと大物ファイン・アーティストのトリスタン・イートンが、ダニーに次いでプロデュースした第2のプラットフォーム・フィギュアのキッドロボット君です。
ダニーがハローキティにインスピレーションを得てデザインされたように、ボット君はウルトラマンを下敷きにしたといいます。
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そんなボット君の10番目にリリースされたのが『続・夕陽のガンマン』の原題をそっくりいただいた2006年のフィギュア3点セット "The Good, The Bad and The Ugly" なのでした。
それを『モリコーネ 映画が恋した音楽家』公開にあやかって、当時のプライスで売り出そうと思いついたのです。
近日発売。
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by tomenosuke_2006 | 2023-01-19 11:27 | Kidrobot 新製品情報
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