ガーナ(共和国)映画ポスターでおめかししたマニアック・ビデオ・モチャ
Maniac video toy dressed up in Ghana movie poster

西アフリカのガーナ共和国には、その昔、独特な映画文化があったことをご存知ですか。
映画のビデオソフトが普及した1980〜1990年代にかけて、ガーナの映画配給会社といえば、スタッフがビデオソフトとデッキとテレビと発電機を携えて、村から村へと渡り歩き、映画を上映して回る移動式映画館を生業としていました。
で、観客動員のために、リサイクルされた小麦粉の袋を使って手描きした映画ポスターをあちこちに貼り出して、宣伝したのです。
ハリウッドや香港などの娯楽映画を、まともな資料もないまま無名の絵師や看板屋さんが経験と想像力をフル稼働させ、誇張なんて日常茶飯事、時には狂言が過ぎる描写で、まんまと集客していたのです。
見るからにヘンテコリンで独創的な手描きのポスターは、2000年以降、ビデオ巡業の衰退とデジタル印刷技術の普及で消滅してしまったのですが、それを "ガーナ映画ポスター" と名付け、伝統を懐かしむ写真集『Extreme Canvas』が出版されると、瞬く間にハイアートとして注目を集め、ついには世界中のギャラリーで展示されるようになったのでした。
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そんな "ガーナ映画ポスター" をVHSカセットのパッケージに応用したモチャが入荷します。
メーカーは、あの怪しげなシャイニング・マーダード・ツイン・フィギュアのAwesome Toy。
原寸大で、見た目そっくりなカセットはソフトビニールでできています。
なので視聴はできませんが、カセットをギュッと押すと、ラバー・ダックのようにピーって鳴ります、どうでもいいですけど。
ラインナップはマニア好みの3本立て、クローネンバーグの『ヴィデオ・ドローム』(1985年)、カーペンターの『ゼイリブ』(1988年)、スピルバーグの『ジュラシック・パーク』(1990年)。
プライスに見合う商品かどうかは、"ガーナ映画ポスター" を楽しめるかどうかにかかっている微妙なモチャ。
仕入れた分ぐらいは、物好きさんがいらっしゃることを願うばかりです。
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by tomenosuke_2006 | 2024-03-04 23:37 | Sci-Fi Classicモチャ
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