思ったとおり、病院出ちゃうと、ブログがなかなか更新できなくなるんだよね。
っていうか、病院で使ってたノートブックを家の30インチのモニタにつなぎ、でっかい作業スペースでお店のホームページを思いっきり作りたい・・・これが入院中のいちばんの夢だった(?)から、自宅療養しながら、そればっかりしていた。 関市のシネックスマーゴへ。 夫婦50割引をきかせようかと思ったら、その日は1日、映画の日で、運転免許証を提示しなくても1000円。 ロードショー1本=1000円というのが、ま、ギリギリ許せる値段だと思う。 このまえ行ったアメリカでマチネー(昼興行)割引が4ドル50(約585円)だったけれど、これ、私が住んでいた80年代から変わっていないような気がする。 夕方から割引されなくなっても、だいたい5ドル(約650円)だから、やっぱり日本は高い。 ちなみに調べてみたらフランスが4ユーロ(約600円)、韓国が6000ウォン(約600円)ときた。 ますます日本は高い。 いつだったか円高ドル安がすすみ、輸入製品が軒並み値下がりしたとき、映画代だけが逆に値上がって、日本の映画興行界って変わってるなぁと思ったものだ。 とにかく日本という国は海外の、とくに利益優先のハリウッド映画にとってはおいしいマーケットではあることは確かだ。 なんたって観客動員数がアメリカ本国の半分以下でも、興行収入は同じか、それ以上になるんだから、トム・クルーズだって日本の女性ファンといっしょに貸し切り新幹線に乗って愛嬌振りまくわな、である。 そう、もともとスパイ映画好きなところへもってきて、入院中にあのお祭り騒ぎのプロモーション風景をTVで目にしてたから、退院記念には旬なM:i:IIIでも観てみようといことで、関市のシネックスマーゴへ出かけてきたのだった。 ブライアン・デ・パルマ監督の1作目(1996年)のとき、元ネタのTVシリーズのような「個性豊かな仲間が一致協力し、不可能を可能に変える知能戦の醍醐味」が、映画版にはまるでないとか、いくつかの反則を黙認できない古くからの“スパイ大作戦”ファンの声を聞いたような気がするけれど、私は、もう、オッケーよ。 古いの恋しけりゃ、LD−BOXから出してきて観るぐらいのかいしょはあるし、導火線に火がついてはじまるあのテーマ曲を大音量で大きなスクリーン越しに聴けるだけで、血わき肉躍る。 ジョン・ウーのM:Iー2(2000年)も、ちがう映画だと思って臨めば、よし(年を重ねると寛大になるのです)。 そして映画の日割引で観たM:i:IIIは、じつにいいじゃないですか、であった。 シリーズ3作中、いちばん楽しめた。 知能戦+肉弾戦にも磨きがかかって、病み上がりの私がもしこのミッションに参加していたら、36回は死んでいたと思える激しさ。 敵役のカーポーティ俳優、フィリップ・シーモア・ホフマンもいいけれど、主人公トム・クルーズのフィアンセが看護師さんという設定が、いちばん気に入った。 というか、親近感がわいた。 映画はそのフィアンセがトムの目の前でカポーティ(役名やら俳優名がごっちゃになってるけれど、許せ)にぶっ殺されるシーンで幕を開け、時間は巻き戻されて、ことの発端へとさかのぼる。 そしてついにはトムのフィアンセ、我が愛しの看護士さんが、そんじょそこらのスパイよりもツオイところをみせるクライマックスへ・・・。 細かいことは言うまい、考えまい。 たとえば騒ぎの元の最終兵器のような「ラビットフット」が、いったい何なのか最後までわからないままだけれど、さっきもいったが、病み上がりに余計な心配、考え事は禁物なのである。 というよりも、詰め込んで濃い急降下型のアクションシーンを連続させて観客にのんびり考える猶予をあたえないアーキテクチャー(映画的構造)、それを実現した並々ならぬアビリティ(力量)、映画製作という大所帯の現場をまとめ上げたダイナミックス(力学)に、もう私のような病弱な中年は嫉妬さえ感じるのだ。 M:i:IIIは立派に若いパワー全開の映画なのである. 勝手にこういう写真を使っちゃダメなんでしょうね。 この映画のキメのひとつに、時間どおり、計算どおりにミッションが遂行されていく様を手際よくみせるというのがあるけれど、それはもはや様式美のごとく華麗に描かれて、憧れさえ抱かせてしまう。 で、私もあるミッションを帯びて、映画に挑んでいたのだった。 毎朝、服用している30ミリのプレドニンの作用でトイレが近くなりがちだから、チケットを買ってまず1回、席に着くまえに大事をとってさらに1回。 途中で席を立つ愚行だけは避けたいからと、そうしたにもかかわらず、やっぱり、しかもいいところで、情けないのであった。 ・・・また、オシッコオチになってしまいました、失敬。 もういいかげんこのオチやめますと自分に言い聞かせながら、8月最初のブログを終わらせていただきます。
by tomenosuke_2006
| 2006-08-05 00:27
| ネフローゼ症候群
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