完売御礼っていうか・・・
OFF-WORLD MFGといくつかの約束を交わして輸入したブラスターだったけれど、店主がいち早くebayで落札して手に入れた最初期出荷ものとは品質が幾分異なり、いろいろいい勉強させてもらいましたよ。
っていう話をして、完売御礼のご挨拶にかえますね。
最初期出荷ものは2丁、価格に見合った出来のよさと重量感に納得し、仕入れ原価をまんま開始価格にしてヤフオクへ出品、反響を計ってみたら。
リアクションは上々、向こうの強気の卸値と最低出荷数をのんで輸入することに決めました。
けれどね、届いたのは別物としか思えない品だったと。
塗装ムラがひどく、光沢の度合いが不十分で、クリヤーグリップ中央(手の平に当たる部分)のゲート(湯口)の処理はじつに甘い。
このまま売っちゃったら留之助商店の信用にかかわるぞ、っと。
なんたって留之助は店主のジィちゃんの名、汚すわけにはいかないのだ。
さらに細かく検品すると、発光ギミックが死んでいるものが2丁も見つかった。
店長と検討した結果、1丁ずつコンパウンドで磨き込みツヤムラを無くして光沢感を上げることに。
クリヤーグリップにいたっては、一度ばらしてバリを取り、ヤスリがけしたあとコンパウンド処理して仕上げる。
さらに、ゆるめに埋めてくれるはずだったバレル用の赤いキャップは、先方の説明によると手違いでアメリカ市場向けのものを日本に送ったとか。
取り外しにことのほか神経つかわなくてはならなかった。
完売御礼っていうか・・・_a0077842_8102484.jpg

それと、シャレで作ったつもりのWORLD CON. ver.のボタンパーツも、いまじゃ本体を補う必須のサービスアイテムにせざるをえないと判断。
これだって量産するには過酷な手順を強いられる。
使用するレジンの量はわずか2グラム、極少量の2液混合の調整はとくにシビアで、その上、寒い冬だから硬化するのに30分以かかる、モールドはたったのひとつ。
真空脱法機なんてシャレた機械持ってないからレジンは手流しだし、気泡が入りやすくって3個に1個はNGとくる。
レジンを扱った人なら分かると思うけれど、シンナー以上に有害なキシレンが発生するから、エキストリーミリィ・デンジャラスなんだよね。
こうして複製されたボタンパーツはゲート処理〜洗浄〜ヤスリがけ〜塗装〜磨き上げ、仕上げる。
いい? 本体をコンパウンドで磨くことからボタンパーツの仕上げまで、お店の閉店後に店長ひとりが夜なべするわけだから、その上、いやでもキシレン吸って、ときには仕事場で気絶したみたいに寝込んじゃうことも。
んで、風邪もひきました。
そこで店主、決めたんです、店長がかわいくて。
これ以上、仕入れない、売らない、関わらない。
独占輸入の権利(なんていったって口約束だけみたいなものだけれど)は返上し、とにかく仕入れた24丁のうち不良品の2丁とフルカスタム用の在庫を2丁残して、販売終了とする。
おかげさまでOFF-WORLD MFGの修正版“留之助商店ver.”は、好評のうちに売り切れたのでした。
いまは向こうから届くはずの発光ギミックの代替えパーツを、あまり期待しないで待ってます。
っていうか、商談すすめてたときのような軽快なレスポンスなくなっちゃって。
クレームつけすぎたからかなぁ、とにかく店長待ち切れず、発光ギミックなおしちゃったのでした。
by tomenosuke_2006 | 2006-12-27 09:30 | プロップ
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