メーキング・オブ・レトロ恐竜4点セット/その8。
発泡スチロール使って彫刻した恐竜たちに2液混合のウレタン樹脂を吹きつけて固めてしまう、便利な世の中になりましたよ。
むかし(1990年頃)店主が造型チーム組織して、あるイベント用にいろんな変なヤツ作ったときは、まず粘土彫刻して→シリコンで型(モールド)をとり→グラスファイバーとレジンで固めて抜いて(キャスティング)→ヤスリやサンドペーパーで磨き→色塗って仕上げたものだけど、いまじゃいちばん面倒くさいモールディングとキャスティングと磨きがいらない。
当時のハリウッドの造型関係者の言葉を借りればシットジョブ、つまりクソみたいな仕事が省略されちゃって、時間も短縮できる。
ただこのウレタン樹脂を吹きつける造型仕事の問題点は、厚めの被膜でおおわれて彫刻の細かなディテールが飛んじゃうこと。
けど、うちのレトロ恐竜たちはそれが狙い、精密ではなくて大ざっぱ、繊細じゃなくって大味が目的だから、渡りに船ってやつだね。
ウレタン樹脂が乾くのが明日の朝ごろ、とっても大味なだけにかえって難しい仕上げの塗装に入る。
メーキング・オブ・レトロ恐竜4点セット/その8。_a0077842_2354531.jpg
開催が7月20日に迫った名古屋の夏のイベント恐竜大陸
の子どものプレイゾーンを飾るのは4匹のレトロ恐竜だけじゃないよ、『レトロ恐竜って何?』的な軽い展示もある。
留之助商店で売ってるレトロ恐竜モチャをはじめ、店主秘蔵の写真やポスターなんかも利用する予定、たとえばこんなのも。
メーキング・オブ・レトロ恐竜4点セット/その8。_a0077842_015996.jpg

上は1934年のシカゴ万博の絵葉書。
シンクレア社によるブロントサウルスの原寸大模型の展示風景。
1964年のニューヨーク万博より30年もまえから
シンクレア社は恐竜にこだわっていたのだ。
その下はシカゴ万博で売られたシンクレア恐竜ブック。

メーキング・オブ・レトロ恐竜4点セット/その8。_a0077842_036143.jpg

これもぜんぶ絵葉書、時代は1950〜1960年代。
右の2点はカリフォルニアのハイウェイ沿いに住んでいたブロント(上)とチラノ(下)。
左の2点はサウスダコタ州ラピッドシティにあった恐竜公園の風景。
恐竜見てほのぼのとした気持ちになる、レトロならではでしょう。


前回の記事“メーキング・オブ・レトロ恐竜4点セット/その7”はこちら
by tomenosuke_2006 | 2007-07-10 00:51 | ムカシモチャ
<< U.N.C.L.E. CARB... U.N.C.L.E. CARB... >>