死霊のえじき+ドン・キホーテ=サンチョ。
ジョージ・A・ロメロの古典『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968年)は別格として、まず、オリジナルSW(なんて勝手に呼んでいる1977年版)で盛り上がったSFブームの真っ最中に公開された同じロメロの衝撃『ゾンビ 』(1978年)でしょ、それから『エイリアン』の原作者ダン・オバノンが脚本のゾンゲリア(1981年)と脚本監督のバタリアン(1986年)こそは青春の贈り物である。
ナイト・オブ・ザ・コメット(1984年)も甘酸っぱい思い出だし、きっとゾンビメイクを友人のスティーヴ・ジョンソンが請け負ったからだと思うけれど、ゾンビコップ(1988年)も笑えて懐かしい。
なんていう店主の好みを話しててもはじまらないね。
これほど発売が待たれたオブジェモチャも少ないんじゃないかな、今年のSDCCでファンのまえにはじめてその全貌を現わしたSancho(サンチョ)、大いにゾンビに関係ありだ。
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作者はデザイナー兼彫刻家のDaniel Monahan(ダニエル・モナハン)。
UCLAではビジネスを専攻、卒業後はSONYピクチャーズでモーション・キャプチャー用3Dデータ彫刻の仕事をこなし、その後フリーランスとなってオブジェモチャの世界に次なる創作の場を見つけたのだ。
で、ロメロのゾンビ3部作の最終話死霊のえじき(1985年)にインスパイアされて生まれたのが、この処女作のサンチョというわけ。
なんとゾンビのドン・キホーテなのだった。
これまで50個のみNYのショップ限定モノクロ版が発売されただけで、他のショップに配給される兆しがまったくなかった。
けれどこの度、ターコイズカラー版が200個作られることになり、留之助への入荷も決定したのだよ。
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ロバのロシナンテの代わりだろう、新時代のドン・キホーテはダチョウにまたがり“死霊のえじき”の世界を放浪する。
痩せこけた顔はスカルヘッドにも似て、目は消え入りそうなロウソクの火のように虚ろだ。
作者ダニエルによれば、“死”は“終わり”を意味するのではなく“はじまり”なのだ、“死”こそ創造力をかき立てるものはない、とか。
一見、直立がムリに見える彫刻をバランスよく仕上げるのも創造のうちで、そこに生命感が宿るのだ、とも。
ダニエルのブランドAngels and Dringosから提供してもらったサンチョのアニメーションを用意したんで、興味のある方は見てください。
それにしてもロメロのDay of the Deadの邦題が『死霊のえじき』とは、ちょっと情けない気がするんですが。
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サンチョのプロトタイプのムービーはこちら
留之助に入荷するターコイズカラー版のムービーはこちら
by tomenosuke_2006 | 2007-12-09 13:53
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