カラクリ人形とかアンティック・ドールとか、店主、古い人形は洋の東西を問わず苦手である。
その人形が生まれてこのかた見てきたもの、聞いてきた声や音など、そりゃぁもうハンパな経験じゃないと思うけれど、黙して語らず、何を考えているかも分からないドンヨリしたところが怖い。
だから歴史の浅い、ソフビのダニーぐらいがちょうどいいのかもね、eBayで中古を買ったってワンオーナー程度だし。
さてここに紹介するフォトストーリー・ブック『Tales of the Sisters Kane』(ケーン姉妹の物語)に出てくる人形たちは、イマモノなのに、怖い。
作者の
クリスティ・ケーン(上の丸写真)がそうなら、彼女の手作りした人形もそう。
病的な白色のファンデーションで顔を塗りつぶし、さらに病的な色味のアイシャドーや口紅をつけて、いわゆる日本生まれのサブカルチャー、ゴシック・アンド・ロリータの、とくにダークな面を強調しているから、とっても怖い。
リリーとポリーとコーラリリーの三姉妹が怪しげな森や中世ゴシック建築の古城を背景に繰り広げる怪奇で超自然な物語、ゾッとしたい人向け。
怖いもの見たさで、ついつい仕入れてしまいました。
ハードカバー/14 X 18センチ/96ページ、こわごわ見入ってしまい、きっと今夜はうなされそう。