留之助ブラスター・アップツーデート-17。
本来はアルミ削り出しだと思われるグリップフレームやフィンガーレストを、より比重の高いキャストメタルで量産するため、肉抜きなどしながら重量バランスを調整した(徳さんの職人芸のなせる技)。
チャーターアームズのメインフレームとシリンダーは法規制に従い樹脂に置き換えたが、さいわい銃の中心部だから前後どちらか一方に重さが片寄るようなことはないし、オールメタルの疑似弾5発を装填すればそれなりに重量は稼げる。
つまり留之助ブラスターは実銃のバランスを確実にしたのだ。
それにしても組み上がったブラスターのなんと重いことか。
銃、2挺分の驚異。
実際は鋼鉄のチャーターアームズとマンリカー・ライフルのボルトグループが合体したのだから、さらに重いはず。
留之助ブラスターを手にしてはじめてデッカード役のハリソン・フォードの難儀が実感できた。
キャストラバーのアクションプロップが重宝がられただろうことは容易に想像がつく。
サファリランド製のホルスターがこの大物相手に本当に機能したか、怪しく思う。
留之助ブラスターを手にして、映画『ブレードランナー』にいっそう近づいたような気がした。
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上の画像、アルミ挽き物のレーザーサイトは未着色。
ワーコンモデルはボテボテの塗装のように見えるが、留之助ブラスターは染めるか塗るか、とにかくシャープに仕上がるよう、手法は榎本店長に一任している。
下の画像、ウィーバースコープ・ノブ(マイナス・ネジも付属)は未装着。
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モデルファクトリー・ヒロさんに製造をお願いしたメタルパーツの内、とりわけ大きなものは均一で完ぺきな仕上がりかというとそうでもなかった。
資金や生産数の関係でやむを得ず選択したシリコンモールドの限界というべきだろう、金型ならあり得ないズレや歪みがパーツの一部に発生した。
ガレージキットなのだから微調整は“DIY”で、というのは何としてでも避けたかった。
金額に見合うだけの高い完成度のキットにしたかったのだ。
そこで徳さんにさらなる無理強いをすることになってしまった。
以下の画像は徳さんが不眠不休で続けている修正作業のうち、チャーターアームズのグリップフレームの一部に発生した不具合とその修正の様子である。
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1.1種3様の仕上がり。左端は問題ない個体だが、中央から右へ、徐々に精度が低下している。左端以外は修正を要する。
2.パテ埋めするようにハンダで加工中の作業台。
3.背面に必然的にできるガス抜きの凹み以外にも、センターからズレた穴をハンダで埋める。
4.修正用のジグを作り、角度を変えながら2、3カ所、後加工を施す。
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5.左から加工の流れを示す。ただし右端の磨きを入れたものは完成モデル用。キットには修正加工した、磨き前のパーツがセットされる。
6.背面下部の溝(チャーターアームズのフレームをブラスターフレームのセンターに保持するためのもの)にも修正を要するものを多々発見する。
7.前面上部の丸い凹みも完全に抜けていないものがあり、修正した。この穴も(6)の溝と同様の役目を果たす重要な個所である。
8.側面の3mm径の穴も歪になっているものがあり、修正した。
by tomenosuke_2006 | 2008-11-08 01:41 | 留之助ブラスター
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