留之助ブラスター・アップツーデート-21。
元金型設計者さんの権利問題についてのご質問に店主がさっさと応えないでいたら、ステアーさんから申し分のないコメントが寄せられて、本当にありがとうございました。
留之助ブラスター・アップツーデートもほとんどお伝えするネタがなくなり、発売まであと1週間となったきょうは、どこかで触れようと思っていた版権の詳細や土壇場の騒動など、ちょっとした裏話を紹介させていただきます。
じつは今年春ごろから版権関係に強いハリコレのオーナーさんに権利取得で精力的に動いていただいてました。
一度はNYに出張された際、ブラスターの件だけでわざわざLAに足を運んでもらったこともありました。
完成モデルの直販をお願いしたのも、そんな経緯があってのことなのです。
お察しのとおり、留之助ブラスターはノンライセンス品です。
版権料とか権利金を支払いたくても相手がいない。
映画の権利関係専門のLAのエージェントが、ブラスターの権利者を特定できなかったといった方がより正確でしょう。
ブレードランナーとかデッカードといった映画固有の名称を商品に付さなければ誰も文句はいわないだろうとは、エージェントの言葉です。
映画の題名を商品名に用いて大きなビジネスを展開しているアメリカのレプリカ・トイ・メーカーは、権利者が特定できない商品にビジネスを保証してくれるはずの商標(映画名)を使うことも叶わず、結果ブラスターの商品化を見送ったとも聞きました。
留之助ブラスターは正道(大きな商い)を目指すも、胸を張って本名を名乗ることさえ許されない、ゆえに微々たる利益の200挺ほどが分相応な裏稼業の産物となったのでした。
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留之助ブラスター最大で最後の災難は挽き物のバレルジャケットが200本完成し、二重の安全対策を施すよう決めて動きはじめた11月中旬に起きました。
早い話が口径が大き過ぎた、弘法にも筆の誤りっていうやつです。
徳さんは図面を書き直し、島田さんは年末進行で大わらわのモデルファクトリーヒロさんに特急仕事をねじ込むことに。
みなさんの理解と協力で11月末には新しい挽き物が納品されて、12月13日の発売日をなんとか迎えられるところまで来たのでした。
きな臭い話になりますがバレルの原価は1本2000円、つまりx200本=40万円を破棄して、さらに40万円を投じ修正版を造ったわけですが、商品売価をこれ以上高くするのは本意ではなく、微々たる利益がさらに喰われることになったのでした。
あっ、そういえばアイコさんの箱絵(フタ)のシルクスクリーン印刷ですが、刷上りを見せてもらったらことごとく版ズレを起こしていて全面破棄。
8日(月)に仕切り直しの色校正が出るなんてことをいまだにやってます。
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by tomenosuke_2006 | 2008-12-07 00:54 | 留之助ブラスター
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