飛び跳ねる脳ミソ。
外宇宙からの不気味な生き物も、子どもは無邪気という大前提で書かれたストーリーでは心通わす友となる。
突然目の前に現れたりしたらギャーとか叫んで一目散で逃げるか、離れた場所から石でも投げつけてやりたくなるゴワゴワの肌剥き出しのE.T.も、はじめて出会ったのが良い子だったから命拾いしたとしか思えない。
そういうE.T.よりも遥かまえ、いまから半世紀もむかし、E.T.以上に不気味な生命体とまたたく間に打ち解けたのもやはり子ども、おかげで地球は壊滅せずにすんだのだった。
1950年代に傑作怪物映画『大アマゾンの半魚人』や『世紀の怪物/タランチュラの襲撃』を監督したジャック・アーノルドの心温まるSF映画『宇宙の子供』でのお話。
行灯(あんどん)のごとくほのかに光る宇宙生命体、どこから見ても友だち付き合いはご遠慮したい巨大脳ミソがそれだった。
飛び跳ねる脳ミソ。_a0077842_15154559.jpg
強力なテレパシーで宇宙船技師や科学者の子どもたちとコンタクトをとり、宇宙の秩序を乱す水爆搭載ロケットの発射を阻止する。
手も足もなく、大きくて重そうな脳ミソ、店主の記憶では最後まで動かなかった。
一方、同じ50年代の『顔のない悪魔』に出てきた2本の触手を持つちょうどいいくらいの大きさの脳ミソはじつにアクティブ、自由自在に空を飛んだっけ。
マッドサイエンティストの想念が実体化したという設定で、ビュンビュン空中を移動しては人の背中に食らいつき、その人の脳ミソをジュルジュル吸いとってしまう。
飛び跳ねる脳ミソ。_a0077842_804016.jpg
で、何ゆえ脳ミソ型怪物の話なんかしているかというと、はじめて大人も心が通わせそうなキュートなヤツを見つけたから。
スペインのアーティストEmilio Garcia(エミリオ・ガルシア)作のカエルの脚を持つ脳ミソ、ジャンピング・ブレインの新色がやっと発売されるのだ。
脳ミソ型怪物史上、もっとも小さい3インチ(7.5センチ)、ひとつひとつレジンで抜いて赤色スプレーが吹いてある。
販売数は公表されていないけれど、極少数だろう、中に半レッド半ブラックのチェイスが混ざっているとか。
発売は12月20日、欲しい人は時差で失敗しないようにエミリオのサイトをこまめにチェックだね。
飛び跳ねる脳ミソ。_a0077842_8523655.jpg

by tomenosuke_2006 | 2008-12-18 23:59 | TV・映画・ビデオ
<< KRINKのメールボックス、発... すみません、黒より先に緑が届い... >>