ジョークのわからない人、おことわり!!
2008年最後を飾るモチャは、留之助ブラスターでもなければ、新作オブジェモチャでもない、ずいぶん長いこと話題にしなかったムカシモチャ、の中でも、とっときのビンテージ・プラモなのである。
本当は1930〜60年代製シンクレア恐竜グッズといっしょに、まず写真に撮って、12月のどこかで販売するつもりで集めてきたんだけれど、ついつい目先の銭儲けに走っちゃって、いかん。
1月2日〜5日のお年玉セールが終わったら絶対売り出すぞって公約しておかないと、またまた寝かしちゃいそうなのがビンテージ、いまさら流行遅れの心配もないからね。
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1960年代はじめにRevell社から売り出されたエド“ビッグ・ダディ”ロスのカスタムモンスター・プラモの再販モノ。
再販とはいっても15〜20年以上もまえの絶版モノ。
いい機会だから青年諸君に断っておくけれど、街のファンシーショップで溢れ返っているラットフィンク・グッズと、Revell社のこのプラモは圧倒的にレベルがちがうからね。
いまは亡きビッグ・ダディがノリノリだった時代、彼の手になる粘土原型を元に作られたのが一連のモンスター・プラモなんであり、再販とはいっても60年代の金型がそのまま使われ、何ひとつとしてオリジナルと変わらない、何年経とうが、再販だろうが、ビッグ・ダディ魂が色褪せることはけっしてないのだ。
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日本でも1980年代の終わりごろだったか、Revell社の当時の日本輸入元のタカラがビッグ・ダディの名前一切なしの変なネーミングで、4種類のプラモを売り出した。
本名ドラグナットはガガ、マザーズ・ウォーリーはズズ、ミスター・ゲイザーがゲゲで、ラットフィンクにいたってはギギときた。
箱の側面にはこんなアナーキーな文章まで印刷されて、目を引いたのだった。
「別に世の中に反抗している訳じゃないけれど、別に生真面目に生きてる訳じゃないけれど、どうせこの世の中サイの目次第、きままにゆこうぜ俺達おとぼけモンスター、ジョーダンだけが友達さ」
唐十郎を連想するといったら失礼になるこの文章から、対象年齢がそう低くはないことぐらい想像つくけれど、箱の正面のこの惹句でどういう人を相手にしているのかがよく分かる。
これ、友人・知人にも伝えたい言葉なんだな、2009年こそはつつがなく過ごしたい店主としては。
「ジョークのわからない人、おことわり!!」
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by tomenosuke_2006 | 2008-12-31 20:06 | ムカシモチャ
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