脳ミソ比較。
レジン・スタチューなんて聞くと、キリッと緊張感が走る。
ソリッドレジンのズッシリくる手応えと、落とせば必ず割れる不確かさのアンバランスが魅力でもある。
とくにEmilio Garciaのレジン製ジャンピング・ブレインをはじめて手にした時など、死刑執行されたばかりの囚人の亡き骸から新鮮な脳を採り出したフランケンシュタイン博士の興奮に接近したような気分になった。
神をも恐れぬ生体実験に取り憑かれた男の声がする。
傷つけてはならない、細心の注意を払え、生まれたばかりの我が子のように愛でるのだ。
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Plastic and Plush Award彫刻の部でムライダを抑えて堂々の1位に輝いたのが、この脳ミソに蛙の足が生えたジャンピング・ブレインだった。
ちょっとレビューすると。
まず、これ以上ないというくらい上品丁寧な梱包が二重丸、スペインからの長旅の疲れなど微塵もうかがわせない。
当方のジャンピング・ブレイン・レッドのシリアルはNo.111/120、カンバッヂ2個や証明書などが同梱されていた。
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当店の古株ふたりに渡世の仁義をきるジャンピング・ブレイン・レッド(上)。

これより下の画像は飛騨高山朝日町寿楽久本店の撮影協力による。
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ビジュアル的にもっとも脳ミソにちかいのが鱈の白子だと思う、いまが旬。
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ただし断面はアンキモ。
画像のように酢の物仕立てでサラッといただくのもいいけれど、フォアグラ風バターソテーにしても美味しいかもしれない。
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ディテールの一切ないツルンとした断面とは裏腹に、ジャンピング・ブレインの腹は物凄いことになっている。
切断されたふうの延髄、ノドチンコのような脳下垂体もきっちり描かれ、不規則で左右対称でないところが生き物じみている。
厚く丈夫そうな塗装は、しかしディテールを損なうことはない。
彫刻はまるで3D図面を元にモデラーで仕上げたような精巧さに満ち、後ろ脚の裏に手書きされたサインとシリアルナンバーを見なければ、これが手作り品だとはだれも気付かないだろう。
ただいま作者のエミリオ・ガルシアとは、ジャンピング・ブレイン・留之助スペシャルを計画中。
by tomenosuke_2006 | 2009-02-02 01:36
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