2年前のいまごろ、季刊をうたい創刊されたイラスト専門誌illo.の2号が、ホント、忘れたころに出版された。
編集に2年を費やしたかどうかは分からないけれど、依然、濃い内容であることに変わりはない。
しかも世界にはこんなに素晴らしい絵を描くアーティストが、店主が知らないだけだろうけれど、まだまだいるんだなと目の保養と知識の補給までできて、これは雑誌の体をした堂々たる画集なのである。
ざっと参加アーティストを列挙すると、まず今号のカバーを自画像で飾ったトロントのイラストレーター兼漫画家の
Michael Cho。
人と恐竜が共存する遥か未来の地球を描いた画集『DINOTOPIA/Journey to Chandora』(2007年)で話題になった恐竜の復元画家
James Gurney。
1930年代の不況期のアメリカで失職した芸術家たちを救済するためルーズベルト大統領が推進したWPA(Works Progress Administration=事業促進局)計画、そこから生まれた力強く洗練されたアートスタイルをデプレッション・モダンというが、まさにその21世紀版たる絵を描き続けているNYの女流画家
Nancy Stahl。
人やさりげないモノを通じてアメリカを綴る同じくNYの女流画家
Zina Saunders。
ご覧になれば、いつ出るかいまのところ定かじゃない第3号がきっと待ち遠しくなるはずだ。