![]() 何気に借りてきたDVDを観始めたら、なんと監督がデイヴィッド・クローネンバーグときた。 おととい10月2日、レドラム・ダニーを紹介したついでにTV版シャイニングの監督ミック・ギャリスのことに触れたけれど、そのときクローネンバーグの名を出した。 そしたら借りたDVDヒストリー・オブ・バイオレンスが、偶然クローネンバーグの新作だったと。 いまでは単なる中年の映画好きでしかない店主は、とくべつ映画情報をチェックするわけでもなく、家内から日経MJで仕入れた映画やDVDのランキングを上の空で聞く程度。 高3の娘が映画好きで、たまに彼女からオススメの映画を教わることも。 たとえば、有頂天ホテル。 観たい映画は、なんとなく面白そうという理由で選ぶことが多く、むかし入れ込んだ監督を追いかけるパワーなんて年取るごとに薄らいで、いまでは皆無にひとしい。 だからこそ、予備知識ゼロのままジャケットの解説文もまともに読まないで借りたDVDが、最近ブログで名を出したクローネンバーグ作で、しかも久しぶりにジックリ面白かったりしたものだから、黙ってはいられなくなった次第。 といってここで映画紹介のまねごとしたり、評論する気はない。 ま、観てちょーだい、凄いから。 “スゴイ”じゃなくって、漢字の“凄い”がぴったりの映画なのである。 ひっそりとした佇まいながら強烈であり、不愉快と浄化、憎悪と愛が表面張力のごとく緊張し合う。 1976年の“They Came From Within=人喰い生物の島”をはじめて観た時の衝撃から30年。 途中、クローネンバーグ作品が店主のたしなみとは別の味付けで料理されるようになり、裸のランチからこっち、あまり気にとめなくなっていたが、まさに“ヒストリー”は“人喰い”の監督が正しく、美しく、年を重ねた結果の映画だと感心させられた。 絵がないのもさびしいような気がしたので、左に1980年代に講談社から出版された店主のヒストリー・オブ・SF映画(フィルム・ファンタスティック)の表紙を並べてみた。 イラストレーターの杉山真さんにお願いして描いてもらったバタ臭い表紙絵は店主のお気に入りで、たとえば70年代後半に作られた“人喰い”はハン・ソロの表紙本に収録されていると、即答できるところなどは、やっぱり著者ならではというか、エクス(元)マニアの面目躍如である。 そのクローネンバーグとは超能力合戦映画“スキャナーズ”完成直後の1980年、はじめてミックの紹介で会い、それからも“ビデオドローム”がはじまるまで、彼がLAに来たとき(当時はカナダのトロント在住)何度かミックに誘われてランチしたりした。 そんなある日、クローネンバーグから「今度の映画で君の名前を使っていいか」とたずねられ、「ドーゾ、ドーゾ、ユーアーウェルカム」と答えたものだ。 で、待ちに待った“ビデオドローム”の試写の日。 ハハーン、ウ? 店主のファーストネームのシンジを名乗るキャラは確かに出てきたが、なんと日本人のつまらないポルノビデオのセールスマンじゃん。 情けないやら、でも、うれしいやら。 その“ビデオドローム”は、どの本に入っているかというと、もちろん答えられます。 いちばん下の狼男アメリカン。 おっと、現実的な話をひとつ最後に。 クローネンバーグ関連といえば、メディコムから発売された裸のランチのバグライター1個、留之助商店で在庫してます。 去年の1月、香港に住むお友だち、野中りえちゃんの案内で行ったオモチャ屋で見つけ、日本へ逆輸入したヤツ。 香港情報満載のりえちゃんのBLOG版香港中国熱烈歓迎唯我独尊に、店主の買い物風景紹介されてます。 ガレキのミニチュア・バグライターの完成モデルもあります。 よかったらどーぞ。 ショーバイ、ショーバイ。 #
by tomenosuke_2006
| 2006-10-04 15:04
| TV・映画・ビデオ
Nさん、とうとうダニーを養子にされましたか。
ひとりぽっちはさびしいですから、またひとり別のお洋服着た子を、さらにちがう顔の子をと、どんどん兄弟、増やしてやってくださいね。 ところでベースマン父さんの赤いダニーは通称M.O.D. と呼ばれ、去年2005年の秋、このシリーズではいちばん多い3000個限定でリリースされたものです。 その少しまえの夏、SDCC限定版の黒バージョンが300個だけ会場で売られました。 ちなみに当店には、そのコミコン会場で行われたベースマン父さんのサイン会で入手したサイン入り黒M.O.D.の在庫もございます、念のため・・・。 ついでですからM.O.D.の意味などについてご紹介させていただきます。 M.O.D.とはManifestation of Desireのイニシャル。 “願望の現われ”とか“願望の出現”とでも訳せばいいでしょう。 ベースマン作品の特徴に“表裏一体”というのがありまして、つまり表面的な愛くるしさと、内なる欲望やセックスへの願望を同時に表現するというもの。 にいぜきさんのおっしゃるエッチな感じこそ、M.O.D. ダニーのダークサイド。 ベースマン作品の、いちばん“らしい”ところなんです。 一粒で二度おいしいM.O.D. ダニー・・・店主のツボにピタッときてます。 もひとつついでに、ベースマン作のWHITE BEAR QEE(写真右)も紹介しておきますね。 ますますエッチ? ダークサイドが下腹部に顕著にあらわれております。 ![]() #
by tomenosuke_2006
| 2006-10-04 09:39
| kidrobot 新製品情報
留之助商店のショーウィンドーの中で1日中、けなげに発光しているネオンサイン、レディ・キロワット君について、電話やメールでお問い合わせいただきました。
「ありゃ、なんだ?」っていうのから、「おいくら?」まで、いろいろ数件。 この場を借りてお答えします。 ![]() 彼の顔をプリントしたライターなどが、レディキロなどと呼ばれたりしているみたいです。 レディとは女性のLADYではなくて、赤みがかったという意味のREDDY。 生まれは1925年。 アラバマ電力会社に勤めるアシュトン・B・コリンズ氏が仕事帰りに物凄い落雷を目撃、まるでその光が人の手足のように見えたところからレディ・キロワットを発想しました。 イナズマのからだに、ゴムの手袋とブーツ、電球の鼻と電気コンセントの耳。 翌年の1926年にフィラデルフィア電力が最初のライセンス契約会社となり、数年のうちには全米の200社をこえる電気施設会社がそれに加わり、愛嬌たっぷりのレディ・キロワットを看板やノベルティなどにあしらい、電気の普及につとめました。 そう、1920年代のこのころというのは、アメリカの一般家庭に直流電気のコンセントが普及し始めた時期で、ラジオやさまざまな電化製品の第一次ブーム。 レディ・キロワットといえば、モダンな電化生活を象徴するアメリカの代表的キャラクターだったのです。 1930年代にはコミックヒーローとなり、1940年代にはReddy-Made Magicという電気の歴史をたどる映画で主役をつとめ、1950年代にはその続編ともいうべきMighty Atomが作られました(何でも知りたい店主ですが、この種の映画を観る機会にはまだめぐり合ってません)。 余談ですが、1950年代には革命政権のカストロ首相によって、レディ・キロワットのキューバでの使用が禁止されたことがあったとか。 あまりにも敵国アメリカ的だという理由だったそうです。 で、当店のレディ・キロワット君は1940〜50年代製。 お客さんが訪れる電力会社のオフィスやショールーム用に手作りされたものです。 高さはちょうど大人の身長ぐらいで、表面はホウロウ仕上げ。 メタルワークも素晴らしく、むかしはアメリカにもこんなに細かい職人仕事をこなす人がいたんだなと感心してしまいます。 お値段の方は3,150,000円、消費税込み、配送料別となっております。 ![]() 好みがどこか共通しているようで、うれしいような。 原画は高すぎて、機会もなくて、いまのところ手に入ってませんが、2年前に出た50部限定のポスターはしっかり確保してます。 いずれお店に出す予定です。 #
by tomenosuke_2006
| 2006-10-03 11:18
| ムカシモチャ
せめてデザイナーズトイのページぐらいは、お店オープンまえに完成させたいと思ってましたが、ぜんぜんで、最低限トップページのVisit our Store・店舗のご案内ぐらいは作っておかなきゃと思いながら、いま、アップしました。
同じトップページからメールでお問い合わせいただけるよう、リンクも張りました。 よろしくお願いします。 #
by tomenosuke_2006
| 2006-10-02 18:02
| 留之助商店計画
![]() Redrum=レドラム(予約特価5,800円)。 ダニーシリーズの中では多めの2000個限定で、当店でもキッドロボットと同じ日に発売です。 2004年に発表された3インチ版に同じデザインのダニーがいたり、そのバリエーションのスモーキンラビット(サイン入りが当店に1個在庫あり)が今年100個だけ限定で出たりしましたが、店主好みの8インチがやっと製品化されました。 その発売日には、売れるかどうか分かりませんが、3インチが発表されたときに記念で作られたレドラム・ダニーの大判ポスターで、コジックが50枚だけサインしたうちの1点(予価75,000円)を額装して飾る予定です。 ![]() 不思議な能力(シャイニング)を持つ少年ダニー(フィギュアと同じ名前)が、冬、雪に閉ざされるコロラド州ロッキー山上のリゾート・ホテルで起きる惨劇を予感し、「レドラム、レドラム」と取り憑かれたように口にする印象的な言葉である。 ま、今回のレドラム・ダニーは、少年ダニーではなくって、邪悪な霊に乗っ取られて殺人鬼と化す父親といったところだろうか。 にしてもバナナじゃ、斧のかわりにはなりませんが。 ご存知のようにキングの小説はスタンリー・キューブリックによって1980年に映画化され、賛否両論を巻き起こした。 たとえば小説の見せ場だったシャイニングの描かれ方が希薄になり、一見、どこにでもありそうな怨霊映画だと評されたりした。 LAに住み始めたばかりのころの店主は、ダニーの父親ジャック・ニコルソンが殺人鬼へと変じていく様に恐れおののき、人間を語るこういう“シャイニング”もありかと思ったものだ。 キューブリック版をいちばん非難したのは原作者のキング自身で、1997年、ついに自らTVミニシリーズ用に脚本を書き下ろし、ミック・ギャリスが監督した。 以前、ビデオで観たが、まぁ、こんなもんかと思っておしまい。 映画のようなインパクトはなかったなぁ、ミックには悪いけど(馴れ馴れし過ぎ?)。 ミックはそのむかし、映画の宣伝マン(パブリシスト)をしていて、駆け出しの映画ジャーナリストだった店主をいろいろ助けてくれた恩人のひとりだった。 まだ東京に住み、たまにLAへ遊びに出かけていた1970年代の終りごろ、“ザ・フォッグ”の主演女優エイドリアン・バーボー(監督のジョン・カーペンター夫人)に引き合わせてくれたり、“ニューヨーク1997”では憧れのカーペンター様へのインタビューをセットアップしてくれた。 “ザ・ハウリング”のジョー・ダンテ、“スキャナーズ”のデイヴィッド・クローネンバーグ、“狼男アメリカン”のジョン・ランディスたちディープな監督と仲よくなれたのもミックのおかげだった。 いつかは映画監督になりたいと常々口にしていたナイスなカリフォルニアン、ミック・ギャリス・・・コジックの人をくったような新作ダニーの写真を見ていたら、つい、いろいろと思い出してしまったのでした。 #
by tomenosuke_2006
| 2006-10-02 10:30
| kidrobot 新製品情報
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